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<三河撮りある記>(69) 西尾・天野ゲーム博物館

2021年4月18日 05時00分 (4月19日 09時52分更新)
 

 マニア引きつける聖地

 スペースインベーダーや射撃ゲーム界の名作などが並ぶレトロゲームの聖地。西尾市高砂町の「天野ゲーム博物館」には、一九七〇~九〇年代に流行した格闘、射撃ゲームなど百五台が集う。しかも全てが現役。天野欽史館長(84)は「日本一のラインアップ。全国どこの店にも負けない」と胸を張る。
 

モノクロのスペースインベーダーゲームの内部を見せる天野館長。「レトロゲームのラインアップは全国どこの店にも負けない」と胸を張る=西尾市高砂町の天野ゲーム博物館で

 一九七八年のモノクロのスペースインベーダーゲームがあり、射撃ゲーム「グラディウス」はシリーズの四種類が勢ぞろいしている。バイク形の筐体(きょうたい)にまたがって楽しむ「ハングオン」や一九九二年にセガが発売した、ゲームセンターなどに置くアーケード版の初代ぷよぷよなど、時代を席巻したゲームはマニア垂ぜんの的だ。店内では懐かしのBGMが響き、味のあるブラウン管モニターがちらつく。
 長持ちのこつは、一人で店を守る天野館長によるメンテナンスにほかならない。中学時代は科学クラブで電車模型を作り上げた。その腕前を生かし、店に出入りするメーカー担当者から修理方法を聞き、独学で身に付けた。ところどころ筐体のボタンの色が変わっているのは、修理した証し。「昔の基板は単純だから、見れば分かるね。でも最新鋭のゲームはお手上げだよ」と笑う。
 
 「レトロゲームはもうからん」とライバルが次々と撤退する中、「商売人の第六感」が働き、逆にラインアップを充実させた。「今のゲームはすぐ終わっちゃう。古いのは百円で五時間でも六時間でも遊べるのが魅力」と話す。
 
 県内外の四十~六十代の男性客を中心に客足は絶えない。「百円を握り締めてやってくる男の子と何ら変わらないし、変わっていないよね」とつぶやく。童心に帰れるスペースを守るため、天野館長は生きている限り、店を切り盛りするつもりだ。年中無休。(問)0563(56)2670
  
 文・角野峻也 写真・太田朗子
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