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有機農業 市場を耕す 金沢大地(金沢市)

2021年4月10日 05時00分 (4月10日 10時13分更新)
「シンプルにおいしく、安心して食べてもらえる」と、国産オーガニックのしょうゆやみそ、そばをPRする金沢大地の菅野求さん=金沢市で

「シンプルにおいしく、安心して食べてもらえる」と、国産オーガニックのしょうゆやみそ、そばをPRする金沢大地の菅野求さん=金沢市で

  • 「シンプルにおいしく、安心して食べてもらえる」と、国産オーガニックのしょうゆやみそ、そばをPRする金沢大地の菅野求さん=金沢市で
  • 最重点目標

農産物加工食品の開発・販売

 兼六園にして、十個分。金沢市周辺や奥能登にある広やかな自社農場で、米、小麦から野菜、果物まで、さまざまな作物を育てている。どれも農薬や化学肥料に頼らない「有機栽培」にこだわる。そんな農産物を生かした商品の企画・販売を手掛ける「金沢大地」(金沢市)が全国の有機農業を活気づけようと、加工食品ブランド「ローカル・オーガニック・ジャパン」を作った。
 第一弾として開発したのは、しょうゆ、米こうじみそ、十割そばの三種類。しょうゆ、みそは伝統的な製法で長期熟成させた、奥深いうまみが特色だ。営業部長の菅野求(もとむ)さん(45)は「うま味調味料や添加物が入っていないので、シンプルにおいしく、安心して食べてもらえる」と自負する。ラベルには、のどかな日本の農村風景をイメージしたロゴマークを添えた。
 SDGsの中で、ローカル・オーガニック・ジャパンのコンセプトと最も重なるのは、目標(15)「陸の豊かさも守ろう」だ。有機農産物を使った魅力ある商品を世に送り、市場の拡大につなげる。有機農業の担い手を増やし、耕作放棄を防ぐことで「農地を農地として後世に受け継ぎたい」と、広報担当の川本七穂子(なほこ)さん(45)。
 金沢大地グループは「千年産業を目指す」との経営理念を掲げており、「持続可能な農業や、生物多様性を大切にするという考え方は、SDGsと親和性がある」と話す。商品に使う有機農産物を納入してくれる生産者も募っている。金沢大地は石川県外の生産者から、販路開拓についてアドバイスを求められることもあるという。菅野さんは「売り方のノウハウが分からない生産者も多い。有機農業で生計を立てる一助になれば」と期待する。目標(8)「働きがいも経済成長も」の達成にもつなげたい考えだ。
 今後はローカル・オーガニック・ジャパンの品数を増やし、「全国のスーパーに置いてもらえるようにしたい」と川本さん。「とうふや納豆など、日本人にとってなじみ深い商品を展開できれば。国産オーガニック食品をより多くの人に届け、喜んでもらえたら一番幸せです」と笑みを浮かべる。(高本容平)

【会社メモ】2002年3月創業。石川県内の自社農場(約180ヘクタール)で有機栽培した農産物を使った加工食品の開発・販売を手掛ける。農薬や化学肥料を使っていない食物であることを表す有機JAS認証を取得。お茶や調味料、玄米もち、納豆、菓子など、扱う商品は約70種類に上る。耕作放棄地の再生にも取り組む。従業員はパートを含め15人。金沢市八田町。

【SDGs】「誰一人取り残さない」という考え方のもと、人種や性別、地域などを超えて地球上のみんながそろって幸せになることを目指す国連の目標。「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「人や国の不平等をなくそう」など17のテーマ別の目標がある。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。

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