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岐阜の児童が放った風船、夢拾えた縁 御前崎の伊村さん

2021年4月9日 05時00分 (4月9日 12時13分更新)
岐阜県本巣市から飛んできた風船のメッセージを手にする伊村俐香さん=菊川市内で

岐阜県本巣市から飛んできた風船のメッセージを手にする伊村俐香さん=菊川市内で

 御前崎市御前崎の畑で三月十一日、メッセージ短冊付きの割れた赤い風船が見つかった。岐阜県本巣市の席田(むしろだ)小学校児童らが新型コロナウイルス禍克服後の夢をつづり、前日に空に放った約四百個の一つ。拾って持ち帰った義母から見せられた御前崎のパート、伊村俐香さん(55)が小学校に手紙を送ると「静岡県から手紙が来たと子どもたちが驚いた」と喜びの返信が届いた。 (河野貴子)
 席田小と御前崎は直線で百七十キロ離れている。風船の短冊には、コロナ禍で働く医療従事者への感謝の言葉が真っ先に書かれていた。児童のメッセージも「マスクをきちんとつけ、手洗いとうがい、消毒をきちんとがんばります。コロナにかからないようきをつけてください」と書いてあった。
 伊村さんは六日後、御前崎の写真や観光資料を添えて手紙を投函(とうかん)した。メッセージの筆者には「車の免許を取ったらぜひ御前崎に来て」と書き添えた。
 まもなく保護者から届いた返信には、風船飛ばしのイベントはPTA行事だったこと、手紙を校内放送で紹介したことが記されていた。「感動をいただいた。子どもたちは驚き、教室がとても温かい雰囲気に包まれた」という。
 同校によると、メッセージの筆者は当時五年生の女児。三百十一人の全校児童らが一つずつ風船を飛ばし、伊村さんのほか、磐田市の高齢女性からも手紙が届いたという。
 伊村さんは、浜松市葵が丘小学校六年の時、小学生の船旅「中日海洋エクスカーション」に参加。熊野灘で流した海洋瓶が千葉県の男性教諭に拾われ、うれしかった経験から、手紙を出したという。「家族皆がうれしかった。コロナ禍で子どもたちも我慢しているけど、希望をいっぱい持っている。私たちが夢を拾えたのもご縁ですね」と話した。

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