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リニア、有識者会議の議事録を「修正」 国交省が加筆、削除

2021年4月8日 05時00分 (4月8日 05時02分更新)
 リニア中央新幹線の南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡り、国土交通省の有識者会議の議事録に、委員が発言していない文言が記載されていることが分かった。同省は県が求める会議の完全公開に対し、「議事録をホームページに公開している」と応じていない。議事録への信頼性が揺らげば、会議への不信が高まりそうだ。
 発言していない文言の記載があったのは、二月二十八日の第九回会議の議事録。同省の事務局が、会議としてとりまとめを行うことを提起し、委員の一人が会議の役割について確認した後、福岡捷二座長が自身の考えを語った部分が、複数加えられたり、削除されたりして、実際とは異なっていた。
 たとえば、「私は当初から大井川の水利用者にとって重要なこの問題は、科学的、工学的視点でまとめることが必要であると強く申し上げ、委員の皆様もそのことを念頭に議論していただけたと思う」と議事録にある文言は、実際には全く発言していなかった。
 一方、「とりまとめを有識者委員会(会議)として私は出すのは正しい道だと思っている」「JR東海がもし事業を進めるなら、こういうことが生きてくる」など、実際にあった発言で、削除されたものも複数あった。
 会議を担当する同省鉄道局施設課の森宣夫環境対策室長は「そのまま(議事録に)記載すると、理解が難しいので分かりやすく修正した。内容は変えていない」と説明。議事録掲載前には座長を含む全委員に確認し、修正しているという。
 県は当初から会議の完全公開を求めているが、同省の上原淳鉄道局長は「会議の透明性を確保するために、報道に公開し、関係者にウェブ配信し、議事録も速やかに公開している」と説明し、応じていない。 (大杉はるか)

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