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第8部 (3)新生クラウン

2021年4月8日 05時00分 (4月8日 05時01分更新)
2008年に開催された、初代〜7代目までのクラウンの展示会。トヨタのフラッグシップセダンにも変革が求められている=石川県小松市の日本自動車博物館で

2008年に開催された、初代〜7代目までのクラウンの展示会。トヨタのフラッグシップセダンにも変革が求められている=石川県小松市の日本自動車博物館で

  • 2008年に開催された、初代〜7代目までのクラウンの展示会。トヨタのフラッグシップセダンにも変革が求められている=石川県小松市の日本自動車博物館で
  • クラウンのCEを務める田中義和
  • 2019年発売のカローラツーリング
  • カローラCEの上田泰史
 「トヨタ自動車と秘密保持契約を締結する」。仰々しい文言の並ぶ書面にサインした関係者のみが見ることを許された映像の中で、社長の豊田章男(64)がほほ笑みながら語っていた。世界中の販売店関係者に向け、四年に一度、トヨタが今後の戦略を示す「世界大会」。昨年十一月、新型コロナウイルス禍のためオンライン開催された。
 秘密保持を求めたのには、訳がある。高級セダン「クラウン」の次期モデルのイメージを公開してしまったのだ。発売まで数年かかる車のデザインを明らかにするのは、極めてまれ。「今やどこにも聖域などないのです。私は新型クラウンを、これまでの概念にとらわれず、新しい視点で考えるよう(開発陣に)お願いしました」
 「言っちゃったなあ」。映像を見たチーフエンジニア(CE)の田中義和(59)は頭を抱えた。どんなクラウンを生み出せば、時代に合い、ユーザーに受け入れられるのか。胃が痛くなるほど考えている最中だったからだ。
 豊田が示唆したのは、大胆なモデルチェンジ。初代の発売から計十五代、六十六年の歴史があるトヨタのフラッグシップ(旗艦)セダンが、スポーツタイプ多目的車(SUV)に似た、まったく新しい車形にな...

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