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地ならし、最終局面 福島第一原発、処理水の海洋放出

2021年4月8日 05時00分 (4月8日 05時01分更新)
 東京電力福島第一原発の処理水の処分方法として、海洋放出は当初から有力視されてきたが、漁業者の風評被害への懸念が高い壁となっていた。政府は決断できないまま足踏みが続いていたが、菅義偉首相と全国漁業協同組合連合会(全漁連)の岸宏会長との「トップ会談」が七日に実現し、処分方針決定に向けた地ならしは最終局面を迎えた。

先送り

 「全国漁業者の総意として反対。慎重な判断を求める」。昨年十月、経済産業省を訪れた岸会長は、梶山弘志経産相に強くくぎを刺した。
 同じ頃、経産省の担当者は福島県内の自治体を回り、海洋放出を前提とした説明を開始。十月中にも方針決定に持ち込む構えだったが、漁業関係者の猛反発に配慮せざるを得ず、決定を先送りした。

危機感

 こうした動きに、梶山氏は「丁寧に事を運びたい」とトーンダウン。風評被害対策の具体化や丁寧な情報発信に向け、各省庁での検討や関係団体との意見交換を重ねてきた。
 一方、東電は第一原発敷地内での処理水の保管容量は、早ければ二〇二二年秋にも限界を迎えるとしている。放出準備だけでも二年程度かかる見込みだ。菅首相も「できるだけ早く政府として処分方針を決めたい」と明言。政府内では...

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