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県議会 議論再開の考え 知事から報告 国の振興策評価    

2021年4月7日 05時00分 (4月7日 09時46分更新)
40年超原発に関する議論を再開するよう畑議長(左)に要請する杉本知事=6日、県議会議事堂で

40年超原発に関する議論を再開するよう畑議長(左)に要請する杉本知事=6日、県議会議事堂で

 40年超原発再稼働

 関西電力が四十年超運転を目指す高浜原発1、2号機(高浜町)と美浜原発3号機(美浜町)について、杉本達治知事が六日、県議会議事堂で、畑孝幸議長と面談した。国が両原発に新たに最大五十億円の交付金を用意していることなどを報告し、あらためて三基の再稼働へ向けた議論を要請した。畑議長は面談後、報告内容を評価し、六月定例会を待たずに議論を再開する考えを示した。 (浅井貴司、山本洋児、尾嶋隆宏)
 三基の再稼働を巡っては、杉本知事が県議会二月定例会で議論を始めるよう要請。議会側は「結論を出す材料がそろっていない」として本格的な議論入りを見送り、国から原発立地地域の具体的な振興策や、防災面の強化策を引き出すよう求めていた。
 県の報告によると、国は新たな交付金と並ぶ地域振興策として、原発の運転終了後を見据え、新産業の創出などを模索する「立地地域の将来へ向けた共創会議(仮称)」を五月に開催。今秋から冬にかけて結論をまとめる。県のエネルギー戦略「嶺南Eコースト計画」の事務局には、職員が国から二人、関電から一人派遣される。杉本知事はこれらの対応を「一定程度の前進はあった」と評価し「二月議会で求められた報告事項についてボールを投げ返した」と進展を強調した。
 これを受けて畑議長は、各会派の代表者による会議で議論の進め方を話し合った上で、全員協議会で国や関電の説明を受ける方針を表明。「スケジュール感はない」としつつ「いろんなものが手順を踏んでされている。これで判断に時間をかけるのは、県民に対する裏切り。六月議会前でも決めていくものは決めていく」と話した。
 面談後、最大会派の県会自民党役員と畑議長が今後の対応方針を協議した。仲倉典克会長は取材に「(杉本知事から)整理されたものが返ってきた」と早期に議論入りする考えを示した。再稼働の是非を判断する場を「全員協議会が主戦場」と位置付けた。

 最大50億円の交付金

 資源エネルギー庁が六日に示した四十年超運転の原発立地に対する新たな電源三法交付金は、一原発あたり複数年で最大計二十五億円を支給する内容となった。再稼働すれば高浜原発(高浜町)と美浜原発(美浜町)分で計五十億円が県に交付され、二町に配分されることになる。
 エネ庁が県に示した資料によると、交付金は立地地域の支援や地域経済への影響緩和などを理由に「四十年超運転という新たな課題に対応する立地県に特別に交付する」としている。
 一方、国は二〇一五(平成二十七)年にも新規制基準に合格した原発が再稼働すれば、立地自治体に二十五億円を支払う制度を導入。再稼働への同意を促すことを狙った。現在は再稼働時の交付は減額されているが、四十年超の原発に改めて同等の交付金制度を設けて、再稼働を進める狙いも見える。
 杉本達治知事は畑孝幸議長と面談後の取材に「これまでも節目節目でこういう交付金が新設されてきた。規模的に見ても同様な規模のものが用意された」と述べた。 (今井智文)

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