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雑草や動物ふん 炊きだし熱源に 県立大生と講師

2021年4月7日 05時00分 (4月7日 05時03分更新)
雑草などで発生させたメタンガスでカレーライスを温め、試食する学生と馬場保徳講師(右)=野々市市の県立大で

雑草などで発生させたメタンガスでカレーライスを温め、試食する学生と馬場保徳講師(右)=野々市市の県立大で

  • 雑草などで発生させたメタンガスでカレーライスを温め、試食する学生と馬場保徳講師(右)=野々市市の県立大で
  • 牛の胃液が入った白いタンク(手前)と、溶けた液を発酵させてメタンガスを発生させる水色のタンク=野々市市の県立大で

メタンガス発生させ「災害時、使ってもらえたら」


 県立大(野々市市末松)の学生と馬場保徳講師(39)=環境微生物学=が五日、動物のふんや雑草から発生させたメタンガスで、カレーライスを温める炊きだしに挑戦した。災害時に電源がなくてもエネルギーを生み出す研究の一環で、学生は防災に生かす意義を学んだ。 (都沙羅)
 炊きだしをしたのは生物資源環境学部「里山活性化コース」の新三年生五人。昨年度からともに講義を受ける同期生で、今春から自然エネルギーの活用や野生動物の保全を学ぶ。
 メタンガスを発生させるため、馬場講師が考案した仕組みは、雑草やごみを効率的に分解できるよう牛の胃液を活用することに特徴がある。
 まず、学内で集めた落ち葉や農作物の残りかす、羊のふんを同大研究所のタンクに投入。それらを牛の胃液で溶かし、液体にする。胃液中の微生物には草を溶かす力があり、液体が発酵するとメタンガスが発生する。ガスは屋外の倉庫にある風船の中にため、圧力をかけるとホース伝いにこんろへ供給される。
 学生は、馬場講師からガスの発生過程について説明を受け、タンクを見学。学生の一人、青木陸さん(20)が風船の上に乗ると、こんろに青色の火が点火した。学生は徐々に強まる火力を使い、湯煎したパックご飯とレトルトカレーを味わった。
 青木さんは「自分たちでガスを生み出せるのは画期的」と手応えをつかんだ様子。三木まどかさん(20)は「山に放置される木材もエネルギーにしたい」と意欲を見せた。
 馬場講師は、東北大大学院生だった十年前に東日本大震災で被災。避難所は電気が不通になり、温かい食事や電源の貴重さを痛感した。「どこにでもあるものからエネルギーを生み出すには」と研究を重ね、道端に生える雑草に着目した。「いずれはこの仕組みを公民館などで導入し、防災拠点として使ってもらえたら」と話している。

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