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北京 「黄砂は国外から」訴え

2021年4月6日 16時00分 (4月6日 16時00分更新)
 北京が黄砂に覆われた三月のある日、街全体が黄色いフィルターを通したように見えた。外から戻ると目がかゆく、全身から砂っぽいにおいもする。
 世界の終わりのような光景は幸い一日で終わったが、ちょっとした波紋もあった。中国メディアが、「中国発の黄砂が韓国も襲う」という韓国メディアの報道にかみついたことだ。中国側は今回の黄砂はモンゴルが発生源だと訴えており、外務省報道官も「今回の黄砂は中国国外が発生源だ」と言及した。
 中国メディアによると、今回の黄砂は六年ぶり、あるいは十年ぶりという。二十年ほど前まで北京を頻繁に襲ったという大規模な黄砂が減ったのは間違いない。中国には緑化が進んで黄砂を封じたとの自負があるようだ。今年はその後も少し砂っぽい天気が続くが、中国メディアは「国外が発生源の黄砂が北京へ」などとわざわざ明記する。
 一方で今年は通常の大気汚染もひどい。近年は改善傾向だったが、コロナ禍からの経済回復にともない製造業がフル稼働し、環境対策が二の次になった恐れもある。こちらの大気汚染は中国メディアも「国内発」とは書かない。 (中沢穣)

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