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21年度県内中堅・中小企業 設備投資計画7.8%減

2021年4月6日 05時00分 (4月6日 05時01分更新)
 県内の中堅・中小企業の二〇二一年度の設備投資計画額は前年度比7・8%減の六百二十億円で、五年ぶりに減少に転じる見通しであることが、静岡経済研究所(静岡市葵区)の調査で分かった。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらないことによる経営環境の不透明感から、投資に慎重な姿勢が浮かんだ。 (久下悠一郎)
 調査は二月上旬から中旬にかけて、県内に本社を置く九百十六社に聞き、三百七十六社(うち中堅・中小は三百五十五社)が回答した。ただ、調査後に半導体大手ルネサスエレクトロニクスの工場火災が発生し、自動車業界で生産鈍化の懸念が強まっており、実体は製造業を中心に下振れする可能性がある。
 業種別の計画額は、輸送用機器関連をはじめとする製造業が1・3%減の三百十五億円に対し、非製造業は13・7%減の三百四億円と落ち込んだ。コロナ禍で観光需要が低迷するホテル・旅館業が61・3%減。建設業も一部の企業が前年に新社屋を建設した反動などで64・5%減だった。
 設備投資意欲を示すSI(積極的な企業の割合から抑制的な企業の割合を差し引いた指数)は三・〇で、前年度を二・五ポイント下回ったものの九年連続でプラス圏を維持した。国内での投資目的(複数回答)は製造、非製造業とも老朽設備の更新が六割超で最多。非製造業では、従業員を分散して「密」を回避する「サテライトオフィスに向けた設備導入」(運輸・倉庫業)など、社内のコロナ対策を挙げた企業も一割弱あった。
 同研究所の中村建太研究員は、コロナ禍でも投資意欲が一定程度維持されていることについて、テレワーク普及や生産性向上につながる「IT投資の機運が高まったことも後押ししている」と分析。ただ、業況の厳しさや新型コロナを巡る不確定要素の多さから「本格的な回復には時間を要する」と指摘した。

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