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<ダイアリー> 母と娘の保育園の思い出

2021年4月3日 05時00分 (4月3日 11時04分更新)
 小三になった娘がクラスで生い立ちの発表をしたときのこと。「〇歳から保育園行ってたの、私だけだった。みんなにびっくりされたよ」。興奮気味に繰り返す娘に、思わず聞いてしまった。「ごめんね。悲しかった?」
 「は? 何で謝るの? 何が悲しいの?」。娘はきょとんとしている。「あ、いや、ちっちゃいときからママと離れてたから」「ああ、そういうこと! いや、保育園行っててよかったよ。すごく楽しかったし、いろいろ経験できたし、それにみんながすごいねって言ってくれたもん」。娘は誇らしげですらある。意外だった。
 未満児クラスのころは朝送って行くと、別れ際に泣いた。夕方迎えに行くと、よちよち駆け寄りしがみついてきた。その度に私の心に募った罪悪感。しかし、娘の心に残るのは優しい先生たちとの散歩や友だちとの遊びなど楽しいことばかりだという。
 この一件で「幼い子を預けるのはかわいそう」という自分のアンコンシャスバイアス(無意識の偏見)に気付かされた。と同時に、娘の前向きな言葉に救われ、霧が晴れたような気持ちになった。娘よ、ありがとう。 =長久手市、大学特任講師豊田早苗(49)

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