浜松医科大との統合・再編問題 静大・日詰新学長の一問一答
2021年4月2日 05時00分 (4月2日 05時03分更新)
一日に就任した静岡大の日詰一幸新学長は静岡市の同大で開いた会見で、浜松医科大との統合・再編問題について、賛成側と反対側の教員が立場や意見を理解する場をつくり、対立から融和をはかる考えを強調した。一問一答は次の通り。 (細谷真里)
−統合・再編について、賛成・反対の意見をどうまとめていくのか。
将来を見据え、教員、職員、学生との対話を通して、一つの方向性を見いだす努力を続けていきたい。そのためには、浜松と静岡の先生方が意見や立場を相互に理解できることが大事。そういう機会を設けたい。
−意見交換の機会や場所はどう設けていくのか。
いろんなレベルがあるが、オフィシャルでは、企画戦略会議、教育研究評議会など部局長、副学長らが話し合う場がある。浜松医科大とも、連携協議会があり、その中にも委員会などがある。教職員や学生も含め、対話の場を設けていきたい。
−(統合・再編を推進する立場で、学長選で対抗馬となった)川田善正氏を理事に選んだ理由は。
いろんな意味で静岡大は一つのかたちをしているが、意見の違いで分かれてしまっている状態は決して良くない。執行部には違う意見を持つ人もいて、川田さんはその象徴。静岡大を良くしたいという思いは一緒で、再編への思いが違うだけ。えりすぐりの理事たちと一緒に意見を交わし合い、将来の姿を追求したい。
−浜松医科大の今野弘之学長とどう向き合っていくか。
一月から連携協議会に参加させてもらい、交流を進めている。個人的にお声がけもしてもらい、信頼関係が少しずつ築きあげられている。意見が対立することもあるかもしれないが、信頼関係があり、乗り越えられるのではと思っている。
−静岡キャンパス側にメリットがない、との声にはどう対応するのか。
両キャンパスの先生が、互いにどんな思いで再編を捉えているのかを理解できていない。対話で双方の立場、意見、思いを聞き取っていくことが大事だ。
−いつごろまでに着地させたいか。
いつごろというのは申し上げにくい。早く方向性が見えてくるかもしれないし、時間がかかるかもしれない。延期が決まって検討する時間をいただけた。熟した議論には一定の時間が必要。どれくらいで熟したといえるのかは、進んでみないと分からない。
−意見交換の結果によっては白紙にする考えは。
基本的には、合意書が結ばれており、そこを議論の出発点として進めていく。
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