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悔しい結果の羽生結弦…冒頭の4回転ループの着氷失敗を気持ちの面で引きずったか【フィギュア村上佳菜子レポート】

2021年3月28日 20時30分

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銅メダルを掲げる羽生結弦(AP)

銅メダルを掲げる羽生結弦(AP)

 非常に内容の濃い男子フリーでした。氷上の演技だけではなく、直前の6分間練習やキス・アンド・クライ、コーチの皆さんが見せてくれた人間模様もそうでした。コロナ禍の中、このような機会を与えて下さった大会関係者の皆さんに改めて感謝申し上げます。
 羽生選手にとっては、悔しい結果のフリーとなりました。現地からの映像を見る限りは、動きが硬かったというような印象は受けませんでした。演技冒頭の4回転ループは着氷で手をつきましたが、わずかなタイミングのズレのみでした。そして、その後の滑りも焦っているようなことはなかったと思います。
 ですが、全体を通じて同じようなミスを繰り返しているという印象を受けました。理由については冒頭の4回転サルコーの着氷を気持ちの面で引きずったのではないかと推測します。そのため、最後に跳んだトリプルアクセルまでジャンプがうまくはまりませんでした。気持ちの切り替えが非常にうまい羽生選手としては珍しいことでした。
 この結果を踏まえて五輪シーズンとなる来季、もっと強くなって帰ってくるのではないかということも同時に感じました。羽生選手はさまざまな悔しさをバネに、より成長してきたと思います。今回感じた思いや課題は大きなモチベーションになるはずです。巻き返しに向けた努力を絶対してくるはずです。来季の滑りが今から楽しみです。
 鍵山選手の演技は大変素晴らしいものでした。演技全体を通して、非常に落ち着いた滑りでした。この大会で世界の舞台で活躍するための大きな“物差し”を得たと思います。同年代の選手への刺激にもなることでしょう。宇野選手はステファン先生という新しい練習環境になってからの積み重ねがしっかりまとまってきたという印象を受けました。壁を一つ乗り越えることができたと思います。(プロフィギュアスケーター、ソチ五輪代表)
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