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国と東電に賠償命令 福島地裁支部、避難者らに2億円

2021年3月27日 05時00分 (3月27日 05時01分更新)
 二〇一一年の東京電力福島第一原発事故で放射線被ばくによる健康被害の恐れから自主避難や不安な生活を迫られたとして、福島県いわき市民ら千四百七十一人が計約二十六億七千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁いわき支部は二十六日、千四百三十一人に計約二億円を支払うよう国と東電に命じた。
 判決理由で名島亨卓(ゆきたか)裁判長は「〇九年八月までには、政府の地震調査研究推進本部が〇二年に公表した地震予測『長期評価』に基づいて巨大津波を想定し、安全対策を実施するべきだった。建屋への浸水を防ぐ水密化工事などで事故を回避できた可能性がある」と指摘。東電に対策を求めなかった国の権限不行使を違法と認定した。
 その上で「事故直後の一一年三、四月のいわき市は健康被害を危惧することが合理的な状況だった。避難指示は出なかったが、事実上避難を強いられた」と述べ、事故当時に妊娠していた原告に二十二万円を上積みするなど、精神的苦痛に対して国の賠償指針を超える慰謝料を認めた。

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