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復興理念 思い複雑 聖火リレーが福島出発 

2021年3月26日 05時00分 (3月26日 05時01分更新)
JR双葉駅前を駆け抜ける聖火ランナー(右)と10年たった今も当時のままの東日本大震災の被災店舗=25日午後、福島県双葉町で

JR双葉駅前を駆け抜ける聖火ランナー(右)と10年たった今も当時のままの東日本大震災の被災店舗=25日午後、福島県双葉町で

  • JR双葉駅前を駆け抜ける聖火ランナー(右)と10年たった今も当時のままの東日本大震災の被災店舗=25日午後、福島県双葉町で
 東京五輪の聖火リレーが二十五日、始まった。初日のコースは、東日本大震災と原発事故で被災した福島県沿岸部。復興が遅れ、まだ誰も住めない地域がある。「復興五輪」の理念に複雑な思いを抱く被災者がいる中、ランナーは未来への願いを込めてトーチをつないだ。一方で、新型コロナウイルス禍での開催を不安視する声も根強い。 (小川慎一、片山夏子)
 「テレビで見ていたがれきもなくなっていた。何もない所もあったけど、福島が復興しているって伝えたかった」。富岡町の第一走者、中学一年の嶋田晃幸さん(12)は、走り終えて笑顔だった。
 東京電力福島第一原発がある大熊町で生まれ育ったが、家族で宮城県に避難して十年になる。「トーチはずっしりしていた。日本の一億人の聖火をつなぐ一人になれたことで、より重く感じた」
 大熊町のリレーのコースは、避難指示が解除された西部の大川原地区。沿道では約三百人が聖火を見守っていた。武内一司(かずし)さん(67)もその一人。来月完成する近くの商業施設で、喫茶店を十年ぶりに再開する。
 町で一人で暮らし、家族は南相馬市にいる。「前の東京五輪の時はテレビで聖火見て興奮したけど、今回は実感わかねえ...

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