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押しが絶好調の相手に押して出た高安に思わず「バカ」と言ってしまった…負け引きずらず落ち着いた取り口は弾みに【北の富士コラム】

2021年3月26日 05時00分

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北勝富士(左)を攻める高安

北勝富士(左)を攻める高安

◇25日 大相撲春場所12日目(東京・両国国技館)
 2敗で先頭を走る高安の相手は北勝富士。前日に負けている高安は連敗だけは絶対に駄目。今場所の北勝富士は押しの威力が増して絶好調である。かなり難しい相手である。高安はこの相手と押し合いは避けるべきである。と見ていたが、何と高安は立ち合いから押しで勝負に出た。
 思わず「バカ」と言ってしまったが。右からの追っ付けが北勝富士の左脇の下に決まって、北勝富士のもっとも得意とする左から突き放しを許さない。それどころか北勝富士は高安に背を向けるほど体勢を崩した。そこを逃さず高安が一息に押し出した。
 前日の負けを引きずることなく、落ち着いた取り口は13日目からの相撲に弾みをつけたことだろう。残るは下位力士らとの対戦。下位の者は何をしてくるかわからない。本日のように落ち着いて、攻め急ぐことなく慎重な相撲を心掛けることだ。優勝を意識するなと言う方が無理とは思うが、自信を持って平常心で取ってほしい。まだ1勝リードしているくらいの余裕を持つのも悪くない。
 照ノ富士と朝乃山が1差で猛追しているが、互いにまだ大関戦、2人の直接対決も残されている。朝乃山もすっかり本来の相撲に戻ってきた。優勝争いのカギを握るのは朝乃山ただ一人。
 正代も今ごろになって動きが少しだけ良くなって勝ち越しのメドが立ってきた。しかしいくら勝ち越したとはいえ、相撲内容は褒められたものではない。のんきにしているが少しは大関の責任を感じているのだろうか。さっぱり読めない人だ。貴景勝も相撲内容は少しだけ良くはなっている。今の体重に慣れたらもっと良い結果が出ると思う。
 春場所もあと3日。3敗で優勝決定戦も考えられるが、私は高安の残る対戦相手から見て、2敗で逃げ切ると思うのだがどうだろう。私の悪いところはすぐに結果を知りたがるところだ。げたを履くまで勝負事は分からないと言うのが鉄則だが、果たしてどうなりますか。
 照ノ富士がもうひとつで10勝。昇進確実と言われ始めてきたが楽観してはいけません。私は星の数では問題はないが、横綱との対戦が極端に少ないのが気になる。白鵬不在でどんぐりの背比べ状態の中での成績である。いかにもレベルの低さを感じてしまう。要するにあと全部勝てば文句は全く出ないだろう。
 本日は堅い話に終始したが、早く言えば話題がないのであります。白鵬不在の時に優勝力士が毎度変わる今の相撲界が心配でならない。
 堅い話はおしまい。腹がすきました。アユの塩焼きを頂いたのでアユ雑炊といきましょうか。丸々と太った見事なアユです。まだ解禁には早いと思われますが、黙って食えば良いのです。すみませんね、頂きものばかりで気が引けます。失礼します。(元横綱)
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