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気力で難敵を下したが、これまでにない白鵬が見られそうで楽しみである。私は今場所は白鵬の応援に回ろう【北の富士コラム】

2021年3月15日 05時00分

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白鵬(奥)は寄り倒しで大栄翔を下す=両国国技館で

白鵬(奥)は寄り倒しで大栄翔を下す=両国国技館で

 東京で行われる春場所初日、どうもあまり気乗りがしないまま場所に出掛ける。今場所からアナウンサーも私たち解説者もマスクをしたまま放送するようにと、協会からのお達し有り。親方衆に何人かのコロナ患者が数名出たとのことで、協会もかなり気を使っている。
 そんな訳でマスクを付けての放送は思ったより苦しかった。私は心臓に持病が有り、血中酸素が低いので終わる頃は酸欠状態でありました。最後まで持つか心配でしたが、前半戦から面白い相撲が多く、いつの間にか呼吸苦は感じなくなった。特に後半は物言いの連続で、いつもよりしゃべる量が多かったぐらいである。
 玉鷲と隠岐の海の一番は両者の足が交錯し、誰の足か分からない相撲となった。結局、玉鷲の足の親指が踏み越して勇み足となり、隠岐の海の勝ちとなった。高安と明生の相撲も際どい勝負だった。続く若隆景と隆の勝も取り直しとなる。初日にこれだけもつれるのは珍しいことだ。
 結びの白鵬と大栄翔の一番だって見る方角によっては、物言いがついてもおかしくはない。白鵬は不評の張り差しに出る。今は背に腹は代えられない。勝つことに徹する。この張り差しに大栄翔の当たりが止まり、白鵬が左で横みつを引き、右をのぞかせ一気に勝負に出た。
 しかし、足の方は思った以上に踏み込めてはいない。大栄翔がとっさに左から突き落とすと白鵬の体が伸び切り、土俵下まで転落する。軍配はさっと白鵬に挙がる。場内に物言いを期待する声が飛び交う。しかし軍配通りとなった。白鵬は初日早々いやな相手との対戦となったが、気力で難敵を下したが、この一番は今後の相撲に大きな影響を与えるに十分なものになるだろう。
 序盤を無傷で切り抜けると、あとは経験と実績が物を言うだろう。体調は決して良くはないが、気力の方は旺盛である。これまでにない白鵬が見られそうで楽しみである。私は今場所は白鵬の応援に回ろうと思う。
 照ノ富士は不十分の形から北勝富士を豪快に投げ飛ばし順調なスタートを切った。正代は腰高をつかれて早くも土がついた。貴景勝は減量の効果てきめん良い動きを見せた。怖い存在となるだろう。
 思いがけず初日から良い相撲を見られたのは何よりもうれしい。体調の方は先ほど言ったようにあまり良くはないが、根性で15日間頑張ります。それでは夕飯を食います。つい先ほど焼肉弁当の差し入れがあったので、それを頂きます。さっき一口食べましたが、なかなかうまいです。今日は思いのほか寒かったので、皆さんもご自愛ください。15日間よろしくお願いします。(元横綱)
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