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【北の富士の春場所展望】元気”らしい”白鵬がV最右翼 それにしても、各力士の稽古量の少なさに驚くばかり…もう勝手にせい

2021年3月13日 11時17分

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横綱白鵬

横綱白鵬

 皆さんお元気ですか?いよいよ春場所が始まりますよ、と言いたいところだが、正直とてもそんな気分ではない。とにかく、良い事が一つもないのだから困ったものだ。コロナ禍は依然として勢いを見せ、変異ウイルスとやらが発生し、余計、不気味さが増してきている。自粛生活も2週間延長され、不安は募るばかりである。
 こうして愚痴を言っているが、私たちよりもっと困っている人たちが、たくさんおられるのに申し訳ないことです。こんな時に相撲なんか取っている場合かと気が引けることもありますが、私たちにできることは相撲をお見せすることしかありません。一生懸命やりますので、少しでも楽しんでいただけたなら、幸甚です。
 本来なら、春場所は大阪で開催されますが、現状ではとても無理です。地方場所は大阪、名古屋、福岡で行われます。それぞれ持ち味が違うのは言うまでもありません。大阪は相撲通のお客さんが多く、場内は活気に満ちています。とにかくヤジがすごいんです。良いものは良い、悪い相撲には、えげつないほどのヤジが浴びせられます。
 昔、白鵬が優勝のかかった一番、立ち合いで変化して勝った時、激高したお客さまのヤジに白鵬が涙を流したことがありました。私も現役時代は強烈にヤジの洗礼を受けたものです。「タニマチ」の語源は大阪が発祥の地ですから、良く言えば相撲愛が強いと言えるでしょう。
 大阪は私の大好きな京都も近いから、場所中には舞妓(まいこ)さんや芸妓(げいこ)さんが、よく相撲見物に来ます。新地やミナミのきれいどころも、負けじとばかりやってきます。大阪は食い道楽の街ですから、うまい店が多いのも楽しみです。
 おっとしまった。こんなことを書いている暇はない。今場所の展望をしなければいけません。
 久しぶりに両横綱も出場と言いたいところでしたが突然、鶴竜が休場することになりました。持病の腰ではなく、太ももを痛めたとのこと。やはり体は限界に来ているのでしょう。まだ引退は発表されていないが、当然、鶴竜の心は決まっていることでしょう。
 白鵬ですが、私の集めた情報では、一番元気らしい。あくまで「らしい」がつきます。私の考えでは、大関陣をはじめ他の力士たちが、あまりにもふがいないので、白鵬が元気に見えるということでしょう。
 新聞で見る限り、とにかく各力士の稽古量の少ないことには驚いている。正代なんて見るたびに豊山と十番である。まるでそれ以上、やってはいけないみたいである。私もこれ以上、文句を言いたくはないが「あとは結果を待つだけ」と自信満々に胸を張られては、もうお手上げである。もう勝手にせいである。
 朝乃山は、合同稽古に顔を出して高安と三番稽古(同じ相手と何番もとる)をしたらしいが、高安にまるで通じなかったらしい。稽古で勝ち負けは、さほど重要ではないが、自信をつけるには、稽古の内容が大切である。朝乃山と正代、これからの相撲界を背負って立つ大関がこれでは思いやられる。
 貴景勝は17キロ体重を落としたらしいが、一気に落としすぎるのも良くない。聞けば、稽古量は多くない。食わずに体重を落としたなら、良い結果は出ないだろう。
 評判が良いのは照ノ富士である。いつも言うことだが、部屋の環境が良い。本人も結婚して意欲的である。10勝で大関復帰と書く新聞もあるが、すでに大関は3人そろっているので、11番は欲しいところだ。これは照ノ富士にとって難しい問題ではないと思う。むしろ優勝候補の一番手に挙げたいくらいである。
 先場所で初優勝し、大関候補に急浮上してきた大栄翔だが、今場所は2桁の星を挙げ、大関の足がかりをつくりたい。先場所のように、迷わず押しに徹した相撲が取れたなら、10勝は期待して良いだろう。
 隆の勝も着実に力をつけてきている。根は押し相撲だが、差して出る相撲も時折見せるが、実に格好がよろしい。差して一気に出る相撲を伸ばすのも面白いと思うが、どうだろう。
 さて、紙面が尽きてきたので結論を出しましょう。優勝の最有力は白鵬。照ノ富士、大栄翔、高安と続き、大関3人は10勝がいいところだろう。少し強引な予想になったが、3大関には激励を込めて厳しいものになっている。このところ、思いがけない力士が活躍することが多い。今場所もそうなる気がする。それでは皆さん、お体に気をつけて、のんびりと相撲を楽しんでください。(元横綱)
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