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クラウドファンディング100万円調達…実業団を離れたマラソン岩出玲亜“奇抜な挑戦”「誰かのため」

2021年3月12日 20時37分

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プロランナーとして独自の道を歩む岩出=2月20日、宮崎市内で

プロランナーとして独自の道を歩む岩出=2月20日、宮崎市内で

  • プロランナーとして独自の道を歩む岩出=2月20日、宮崎市内で
  • 名古屋ウィメンズマラソンを前に、記者会見する岩出玲亜
◇名古屋ウィメンズマラソン連載「次世代日の丸バトル」第5回 岩出玲亜(千葉陸協)
 名古屋ウィメンズマラソン(中日新聞社など主催)が、14日にバンテリンドームナゴヤ発着で行われる。今夏の東京五輪マラソン女子代表は決定済みだが、今大会には2016年リオデジャネイロ五輪代表や、東京で補欠に回った実力者、そして24年パリ五輪を狙う次代のホープと、多士済々の顔ぶれが集結。42.195キロに懸ける有力選手の思いを紹介する。
◇  ◇  ◇
 実業団に属さずプロランナーとして走り続ける岩出玲亜(26)はこの1年、活動のあり方を試行錯誤してきた。昨年8月には前所属のアンダーアーマーを離れた。
 「五輪に出て引退する予定だった。切符が取れなくて『今後どうする』という話の中で、新たな道に進むことになった」
 大きな収入源を失ったため、岩出は奇抜な挑戦を始める。すぐ実行に移したのが「練習会」だ。岩出は「1人で何カ月も合宿生活をするのに疲れていた。いろんな人と走りたい」。主に会員制交流サイト(SNS)で一般ランナーを募り、東京都内などで岩出の練習メニューを一緒にこなす。参加料は1人3000円。月に6回程度の練習会には、毎回約15人が集まった。
 トップアスリートとしては珍しい試み。岩出は「レベルの高い男性ランナーが集まり、あおってきたりする。負けられないから全力以上を出す。走力が上がった」。秋には5000メートルで5年ぶりに自己記録を更新。活動費の足しにもなり、一石二鳥の効果があった。
 インターネット上で資金を募るクラウドファンディングも活用。100万円を超える支援が集まった。「今までは自分のために走っていた。誰かのために走りたい、こんな気持ちになったのは初めて」と語る。
 1月上旬に練習中の転倒で左膝を痛め、大阪国際は途中棄権した。けがは完治したが、今大会ではハイペースの先頭集団にはつかず、第2集団から追い上げる展開をもくろむ。「葛藤はあるが、優勝を狙うにはこれが最善」と言う。19年には日本人トップ(5位)でゴールしている。新たな所属先も見つけるためにも、慣れ親しんだ名古屋で再び存在感を示したい。
 ▼岩出玲亜(いわで・れいあ) 1994(平成6)年12月8日生まれ。津市出身の26歳。155センチ。愛知・豊川高では3年時に主将で全国高校駅伝2位。ノーリツへ進み、初マラソンの2014年横浜では2時間27分21秒で10代の日本記録を更新。名古屋には15年から6年連続出場中で、19年に2時間23分52秒の自己ベストを出した。現在はプロランナーとして活動している。
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