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自分だけ暮らし普通 罪悪感 県内避難被災者ら体験語る オンライン集会

2021年3月12日 05時00分 (3月12日 10時19分更新)
東日本大震災で被災した福島県から七尾市に一時避難した体験をオンラインで話す石井いづみさん

東日本大震災で被災した福島県から七尾市に一時避難した体験をオンラインで話す石井いづみさん

 東日本大震災から十年がたった十一日、県内に避難した被災者らが体験を語る集会「3・11を祈るつどい」がオンラインで開かれた。さまざまな立場の人の話を聞き、視聴者らが十年の年月に思いをはせた。
 ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を利用。午後二時半に始まり、震災が起きた同四十六分に黙とうをささげた。
 集会では、県内に避難した三人がこの十年を振り返った。このうち石井いづみさん(65)は、当時住んでいた福島県大熊町から七尾市へ一時避難。日本海と風のおかげで穏やかな気持ちになれたが、自分だけが「普通の暮らしをしていることに罪悪感があった」と明かした。すでに福島へ戻ったが、荒れていた場所がきれいになり「なじみある風景から遠くなっている」と残念さもにじませた。
 群馬県に住んでいた村上佳子さん(41)は、自宅が東京電力福島第一原発から遠く離れていたものの、二人の娘と安心して暮らしたいと小松市へ避難。「よく来てくれたと受け止められるたびに、元気を取り戻した」と振り返り、自然の中で過ごせる喜びから定住した経緯を話した。
 福島県内から金沢市に避難した浅田正文さん(79)は、十年たった今も地元へ戻るか定住するか迷っていると吐露。「他の誰にも私たちと同じような思いをしてほしくないと十年間思い続けている」と語った。
 北陸三県への避難者らでつくる「11の会」が主催。会のメンバーも十年を振り返ったほか、共催した金沢大のボランティアサークルの学生が被災地での活動経験を紹介した。 (鈴木里奈)

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