本文へ移動

被ばく測定、偏りを踏襲 規制委チーム、新方針決定

2021年3月11日 05時00分 (3月11日 05時01分更新)

ビデオ会議形式で開かれた原子力規制委員会の検討チーム会合=東京都港区で

 東京電力福島第一原発事故でとりわけ問題だったのは、行政側が被災者向けの甲状腺被ばく測定をほとんど行わなかったことだ。チェルノブイリでがんを多発させたのが甲状腺内部被ばくと分かっていたのに、測定器をのどに当て被ばくの程度を調べたのは千八十人だけ。もし次に事故が起きた場合にはこの経験を反面教師にすべきだが、二月に原子力規制委員会の検討チームが決めた方針では、測定対象がかなり限定的になる可能性がある。なぜそんな話になるのか。 (榊原崇仁)

「一時的な高線量」「19歳以上」を除外

 「活発に意見をいただき、ありがとうございました」
 二月十八日の原子力規制委員会の検討チーム会合。伴信彦規制委員はそう締めくくった。しかし資料の説明を除けば、専門家の議論は質疑中心で二十分程度。原子力規制庁が示した事務局案があっさり採用された。
 このチームの名称は「緊急時の甲状腺被ばく線量モニタリングに関する検討チーム」。議題は、次の事故で甲状腺被ばく測定の対象をどうするかだった。かねて国の指針は「空間線量が毎時二〇マイクロシーベルトで避難」としており、「この避難者を測定対象にする」と規制庁は示した。
 空間線量は、その...

中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。

※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。

関連キーワード

おすすめ情報