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南三陸へ「きずな餅」送り続ける 高山村・真出さん、交流の証し

2021年3月11日 05時00分 (3月11日 05時00分更新)
水田にまく南三陸町のウニの殻を手にする真出さん=高山村で

水田にまく南三陸町のウニの殻を手にする真出さん=高山村で

 高山村の「光西寺」住職真出智真さん(59)は、東日本大震災で被災した宮城県南三陸町に、手製の餅をずっと送ってきた。町で捕れたウニやカキの殻を肥料としたもち米で作る餅の名は「きずな餅」。「被災者の悲しみは癒やせなくても、忘れていないと伝えるためにずっと送りたい」と話す。 (城石愛麻)
 真出さんが初めて南三陸町に足を踏み入れたのは震災から一カ月後。地元の寺の住職らと野菜や果物を車に積み込み、被災地に届けた。津波でめちゃくちゃになった光景と、火災後のこげたような臭いが強く印象に残った。
 光西寺に経済的な支えとなる檀家(だんか)はいない。震災の数年前、真出さん自身も兼業していた会社のリストラで解雇され、収入はほとんどなかった。南三陸町との往復にかかる交通費の三万円は「痛い出費」だった。
 それでも被災地のことが忘れられず、その年の十二月、再訪した町の仮設住宅でボランティアとして正月用の餅つきに参加。それ以降も継続してきた。
 数年後、村の遊休農地を水田にしてもち米を作り始めた。南三陸町で廃棄されたカキの殻やウニの殻をもらい受け、肥料としてまくようになった。
 震災を機に生まれた海辺の町と山あいの村...

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