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中日・落合監督はあの日おしゃべりだった…楽天・田中将のプロ初先発 14年後の挑戦者に“やんちゃ坊主”はいたか

2021年3月7日 10時49分

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中日―楽天 4回裏無死、中村紀に同点ソロを打たれた田中=2007年3月11日、ナゴヤドームで

中日―楽天 4回裏無死、中村紀に同点ソロを打たれた田中=2007年3月11日、ナゴヤドームで

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って


◇6日 オープン戦 中日2―1楽天(バンテリンドームナゴヤ)
 14年前は、田中将の方が挑戦者だった。2007年3月11日。まだ「マー君」の愛称が似合っていた18歳の少年は、中日とのオープン戦(ナゴヤドーム)でプロ初先発した。2万9083人ものファンが詰め掛けたが、3イニング1/3を5安打、3失点。ただ、中日打線が打ち砕いたことよりも、僕の記憶に刻まれているのは「おしゃべりな落合監督」だ。
 普段はぶっきらぼうな試合後会見が、独演会になっていた。育成で獲得し、支配下を目指していた中村紀が本塁打を放ったのに「今日はノリじゃない。田中だ」とルーキーを語り続けた。李炳圭、井端、福留、ウッズ…。「リクエストに応えて、こういう打線を組んだんだ」と用兵の説明までして、こう評した。
 「一番わかりやすく言えば、18歳のやんちゃ坊主。まだこういう打線と当たったことがないだろうからな。『調子が悪かった』って言ったらしいけど、それはまだ自分を知らないからだ。力で抑えようとした。それがやんちゃぶりっていうことなんだ」
 名のあるプロの打者に、荒々しく向かっていく気の強さ。秋に日本一を奪回することになるオレ流監督は、このやんちゃ坊主をひと目で気に入った。だからこそ、ベストオーダーを組み、盗塁で揺さぶり、犠打まで使ったのだ。
 「やられたら情けない。だから目の色変えて立ち向かっただろ? プライドがある。そういうプロ野球の歴史が、まだ残っていたってことだ」
 あの日だけおしゃべりだった落合監督だけど、帰り際に「次に戦ったときは…」の次の言葉は辛うじてのみ込んだ。このわずか3カ月後に再戦(6月13日、フルスタ宮城)し、6安打でプロ初完封を献上することが、見えていたかのように。
 14年後の対戦は、中日が挑戦者だった。ビシエド、高橋周、平田の3連打。打つには打った。だが、若手はどうだった? 大エースの目の色を変えさせる“やんちゃ坊主”はいただろうか…。

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