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近世の七カ用水 明らかに 白山市博物館 岡野家古文書2400点 目録化へ

2021年3月4日 05時00分 (3月4日 10時54分更新)
岡野家で見つかった資料を読み込む見瀬和雄名誉教授(左)ら=白山市立博物館で

岡野家で見つかった資料を読み込む見瀬和雄名誉教授(左)ら=白山市立博物館で

  • 岡野家で見つかった資料を読み込む見瀬和雄名誉教授(左)ら=白山市立博物館で
  • 昨年末に見つかった、本吉湊と山島用水の関係を示す古文書=白山市立博物館で

本吉湊の関係資料も発見

 白山市立博物館は新年度、江戸時代に手取川七カ用水の一つ「山島用水」の要職を務めた岡野家(白山市村井町)に残る古文書約二千四百点を目録にまとめる。古文書の中には、北前船の寄港地として栄え、昨年日本遺産に追加認定された、同市美川地域の「本吉湊(もとよしみなと)」と山島用水との関係を示す文書も見つかっており、専門家は「貴重な資料ばかり」として、調査を進めている。(都沙羅)
 岡野家は一七七四(安永三)年から「井肝煎役(いきもいりやく)」として、用水に関わる全ての事務を担当した。このため岡野家には当時の用水がうかがえる文書が多く残る。金沢学院大の見瀬(みせ)和雄名誉教授や県内の図書館関係者ら調査団が二〇一六年度から調査を進めている。
 昨年末には市文化財保護課の協力で、本吉湊の港内の水位不足に対し、美川地域を通っていない山島用水からの分水を要請したものの、断られたことが分かる文書を発見した。差出人や宛名、年代は不明だが、「近年肥料が高値」などの記載があり、調査団は「江戸後期ではないか」とみている。
 三日には、調査団四人が博物館で文書の読み込みや資料の整理をした。見瀬名誉教授は「近世の手取川七カ用水を知る貴重な資料ばかり。多くの人に研究してもらえたら」と話した。目録は完成後、県内の図書館や公共施設などに配る。
 博物館では九日から、これらの文書七点を展示する「山島用水井肝煎岡野家文書調査より」を開く。二十一日まで、月曜休館。(問)同館076(275)8922

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