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「ガラスの仮面」美内さん 「13月の悲劇」の詩 作曲家・青島さんが曲

2021年3月4日 05時00分 (3月4日 10時58分更新)
作品「13月の悲劇」が映し出される中、語り合う美内すずえさん(右)と青島広志さん=金沢市の県立音楽堂で

作品「13月の悲劇」が映し出される中、語り合う美内すずえさん(右)と青島広志さん=金沢市の県立音楽堂で

県立音楽堂でトークショー、初演

 ロングセラー漫画「ガラスの仮面」で知られる漫画家の美内(みうち)すずえさんと、作曲家・指揮者・ピアノ奏者の青島広志さんのトークショーが、金沢市昭和町の県立音楽堂であった。美内さんが二十歳の時に描いた作品「13月の悲劇」(一九七一年)に出てくる詩に、青島さんが曲をつけて初演した。(沢井秀和)
 披露された詩は「ここは13月」。夏が来ても恋をすることもなく、クリスマスが来ても「灰色の太陽があるばかり」と表現している。青島さんが親しみやすいメロディーをつけ、ソプラノ石川公美さん(金沢市出身)が歌った。
 美内さんは「仕事に追われて缶詰め状態で、季節を感じることもない漫画家の悲劇を描いた」と説明。「この作品に音楽がつくなんて夢にも思わなかった。明るくて希望があるように思える」と話した。青島さんは「子守歌のように作りました」と語った。
 美内さんのデビュー作「山の月と子だぬきと」(六七年)も、青島さんが登場人物のせりふを朗読したり、歌ったりして会場をわかせた。青島さんは漫画家手塚治虫さん原作の「火の鳥」など三百曲も手掛けている。
 トークでは、美内さんは「私の中に漫画の神様がいて、このアイデアはどうって尋ねると、ノーという。イエスといってもらえるまで、やっとの思いで描いている。神様は何かというと、子どものころ、夢中になって漫画を読んだ私がいる」と明かした。青島さんは「漫画でエンターテインメントを描けるのは美内さんしかいない」とたたえた。
 青島さんが作品に性的な描写がない理由を尋ねると、美内さんは「(執筆が続く)ガラスの仮面の単行本をラストまでみてください」と含みを持たせた。
 トークショーは、県音楽文化振興事業団が「カルチャーナビ」として催した。

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