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鷲津節を国民的民謡に 湖西保存会が白秋作詞アピール

2021年3月3日 05時00分 (3月3日 05時03分更新)
写真展のチラシを手に、来場を呼び掛ける保存会員=湖西市鷲津で

写真展のチラシを手に、来場を呼び掛ける保存会員=湖西市鷲津で

 詩人北原白秋(一八八五〜一九四二年)が湖西市内に滞在して「鷲津節」など民謡三曲を作詞した歴史を市外にも広めようと、湖西民謡保存会は七日から、当時の写真を集めたパネル展を愛知県豊橋市の名豊ギャラリーで開く。湖西市外での開催は初めてで、井原裕司会長(72)は「鷲津を全国区にPRしようと一流の作詞家を呼んだ当時の地元の思いを市外にも広めたい」と語る。 (鈴木太郎)
 白秋は一九三二、三三年、鷲津の河井家旅館に滞在。鷲津節、鷲津新曲、浜名湖セレナーデの三曲を作詞した。当時は、全国の観光地や名産品をPRする「新民謡」が盛んに作られた時代。白秋は静岡鉄道の依頼で「ちゃっきり節」の作詞もしており、鷲津の地元住民が、親交のあった当時の富士紡績鷲津工場長を通じて招いた。
 鷲津節では浜名湖や本興寺(鷲津)の風景が歌われている。三三年に東京で開かれた日本民謡大会では新潟県の「佐渡おけさ」と並んで優勝を分け合った。しかし、その後に全国に広がった佐渡おけさとは対照的に、市内の盆踊りや本興寺の花まつりで披露される程度にとどまっている。
 保存会は八一年に設立され、三曲の顕彰活動をしてきた。作詞から八十八年たった昨年十一月、JR鷲津駅前に鷲津節の歌碑を設置したのを機に、隣接市での展示会を企画した。
 今後は新型コロナウイルスの感染状況を見つつ、浜松市でも展示を行う予定。四月四日の本興寺花まつりでは踊りの披露が予定されており、井原会長は「白秋が滞在した歴史に興味を持ち、近隣市から湖西に立ち寄る人が増えるとうれしい」と期待する。

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