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黒谷友香、宮本亞門さんから“鬼しごき” 19年に続き2役演じる 4日から舞台「画狂人 北斎」

2021年3月2日 05時00分

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舞台「画狂人 北斎」にかける意気込みなどを語った黒谷友香(左)と宮本亞門さん

舞台「画狂人 北斎」にかける意気込みなどを語った黒谷友香(左)と宮本亞門さん

 宮本亞門さん(63)の演出で2019年に初演された舞台「画狂人 北斎」が令和3年版として4~14日に東京・新国立劇場、20、21日に長野県小布施町の北斎ホールなどで上演される。江戸時代後期の天才浮世絵師・葛飾北斎の生気あふれる晩年を軸に、江戸と現代を行き来する展開の中で6人の登場人物が人生の意味を問いかける作品。初演に続き北斎の娘・お栄と現代を生きる麗奈の2役を演じる黒谷友香(45)が宮本さんとともに作品をアピールした。(江川悠)
 30回も改名し、掃除が嫌いだからと93回も転居を繰り返した北斎は、ミステリアスだが常に人生をリセットしてきた。画風も視点も次々と変えて「富嶽(ふがく)三十六景」などを生みだし、天寿を全うするまでに3万点もの作品をのこした。
 宮本さんは「一番有名で最も理解ができない日本人なんじゃないかな。だから知りたくなっちゃう。海外での研究も異常に多いんです」と語る。98年、米雑誌「ライフ」で「この1000年でもっとも偉大な業績を残した100人」として、日本人でただ1人選ばれている。
 黒谷は「日本人が思う北斎よりも外国人の方が不思議度合いが強いと思う。モチーフも日本人の持っている感覚に北斎の天才的な技がワーッてくると日本って何だ?と。ミステリアスに感じたんだろうなと」と分析する。そんな北斎を支え続けた娘・お栄を演じるにあたって初演のときは宮本さんの“鬼しごき”を受けた。
 「僕は黒谷さんを本当にいじめましたよ。正直黒谷さんのための稽古というぐらいすごかった。『違う! もう1回!』って、あんまりここまで言わないけど、黒谷さんには言いました」と宮本さん。関西出身の黒谷に江戸の感覚やきっぷの良さをたたき込んだといい、「黒谷さんがもう泣くかなって思ってたけど、全然泣かないの」と笑いながら振り返った。
 再演が決まり、先月から稽古がスタート。容赦ない“ダメ出し”を求める黒谷に、宮本さんは「言ってもらうことを喜び始めたから、これはやばいと。『自分で考えなさい。そういうレールを俺は敷かない』って言っています」と暴露すると、黒谷は「もう、やめて!」と赤面していた。
 今作は、17年7月にロンドンの大英博物館で宮本さん演出によるリーディング公演を成功させたことで19年に舞台化。イギリスやフランスからも海外公演のオファーが届いており、数年内の実現を目指す。
 いわば令和3年版は、世界公演への試金石。英語字幕を入れた公演映像を世界に売り込むという。黒谷も「日本で作ったものを海外に持って行く作品には出たことがないので、楽しみにしています」とお栄役にさらに磨きをかけることを誓った。
 ○…宮本さんは、2019年に前立腺がんを患って手術を受けたが、現在の体調について「もう、全摘出してかえって元気になっちゃって。これからの人生、今まで通りどころかもっとおもろくするぞってテンション上がっちゃって、周りはすごい迷惑しています」と報告した。
 70歳を過ぎてからすごみを増したという北斎になぞらえ、「これから絵を描こうかな。実は演出家も飽きちゃって、違うこともやってみようかと。これが最後の作品になるかも」とジョークで笑わせた。

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