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75歳 医療費負担2倍 アンケート 3割「通院、受診科減らす」

2021年2月26日 05時00分 (2月26日 05時03分更新)
高齢者が支払う医療費の窓口負担について会見に臨む県社会保障推進協議会のメンバー=県庁で

高齢者が支払う医療費の窓口負担について会見に臨む県社会保障推進協議会のメンバー=県庁で

  • 高齢者が支払う医療費の窓口負担について会見に臨む県社会保障推進協議会のメンバー=県庁で

石川民医連調査 「生活大変」悲痛な声


 七十五歳以上の高齢者が支払う医療費の窓口負担を、所得によって二倍の二割とする法案を巡り、労働組合や医療団体などでつくる「県社会保障推進協議会」は二十五日、県庁で会見を開き法案についてのアンケート結果を公表した。「ますます生活するのが大変になる」。重くのしかかる医療費に、県内の高齢者らから悲鳴が上がっている現状を明かした。 (高橋雪花)
 「夫婦で病院にかかるようになった。通院費にタクシー代も必要。二人の年金を合わせても、二割は到底やっていけない」「年金を多くもらっておらず、コロナ禍の中、仕事を探すこともできないので困る」。公表された高齢者らの声には、負担への苦しい胸の内がのぞく。
 現在の制度では、自己負担は基本的に一割で、現役世代並みの収入があれば三割としている。法案では、年金を含む年収が単身で二百万円以上、三百八十三万円未満の人について、従来の一割から二割に引き上げるとしている。対象者は全体の二割にあたる三百七十万人。政府は二〇二二年度後半の施行を目標とする。
 高齢者らの声を集めたアンケートは、同協議会に加盟する「県民主医療機関連合会(石川民医連)」が一月から、県内の病院や診療所、薬局などを利用する患者らを対象に実施。今回は、二月十七日までに回収した千八十七人について分析、公表した。回答者のうち、六割の六百三十六人が七十五歳以上だった。
 現在の医療費について負担だと感じたことがあるかを尋ねる質問には、七十五歳以上の46%にあたる二百九十五人が「はい」と回答した。全体では約半数の五百三十人だった。
 また、医療費負担が二倍になった場合の対応についての質問には、七十五歳以上の六割が「今まで通り受診する」としている一方、三割にあたる百九十人は「受診科の数を減らす」「通院回数を減らす」と回答。「薬の飲み方を自分で調整する」と回答した人も6%いた。
 同協議会事務局長で、石川民医連の事務局次長を務める藤牧圭介さん(45)は「受診控えによる重篤化を招きかねず、高齢者の命に関わる重大な問題」と指摘。「コロナ禍で今までにない費用負担も発生し、不安な生活を強いられている。少なくとも今、さらに負担を増やす法案の審議はやめるべきだ」と訴えた。

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