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“気配全開”でけん制死…中日・岡林が払った授業料の価値 荒木コーチ「3球何してたのか」初球から走る勇気を

2021年2月24日 11時12分

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3回裏1死一塁、打者平田のとき、岡林がけん制でタッチアウト。一塁手堂林=沖縄・北谷で

3回裏1死一塁、打者平田のとき、岡林がけん制でタッチアウト。一塁手堂林=沖縄・北谷で

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って「キャンプ編」
 自分はなぜけん制球で刺されたのか。3回に岡林が払った授業料は、それを知ることに価値がある。1死からの高く弾んだ二ゴロに、菊池涼がバウンドを合わせられずにヒットになった。次打者・平田は1ボール2ストライク。スコットの素早いターンとけん制球に頭から帰塁を試みたが、間に合わなかった。
 14日にドラフト6位の三好(JFE西日本)、高松とともに、荒木、英智の両走塁コーチから盗塁学の手ほどきを受けた。本紙ドラ番の川本サブキャップが命名した「鉄脚ATOM」である。第1条はスタートのコツ。続いて教わった第2条が帰塁方法だった。
 「逆をつかれました。初球からいければよかったんですが、消極的になってしまいました。いざスタートを切ろうってときに、気持ちがはやってしまいました」
 走ろう、盗もうという気持ちが強くなれば、右足に体重が乗る。2回には先発の清水が堂林をけん制で仕留めた。投手は背中にも目がある。走者から気配が出る瞬間を清水は狙い、岡林は狙われた。帰り方を知るのは盗み方を知るのと同じくらい大切なのだ。
 岡林には昨季も苦い記憶がある。プロ初先発だった8月2日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)。ヒットで出たが、一塁けん制で刺されている。プロと高校の違いを知った。今回も?いや、逆をつかれた理由は少し違う。
 「それまでの3球、何をしていたのかということです。急に行こうとしてもダメなんですよ」
 荒木コーチが指摘したのは、アウトになったという結果ではない。漫然と構えていた3球と、ベンチから指示が出て、気配を全開にしてしまったあの1球。その落差こそがけん制死の原因だ。
 「ベンチで見ていてしっかり把握できなかったことと、消極的になってしまったことが反省です」。今季の与田監督が掲げる「スピード」には走力だけでなく仕掛けの早さという意味もある。申し子である岡林には、初球から行く勇気も求められている。

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