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コロナ回復者の「それから」 元ロッテ・バレンタイン監督側近ロッカさんが語るニューヨークのワクチン事情【竹下陽二コラム】

2021年2月24日 10時21分

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左からロッカさん、マリアさん、元ロッテ・バレンタイン監督(2008年6
月、マリアさんの誕生パーティーで)

左からロッカさん、マリアさん、元ロッテ・バレンタイン監督(2008年6 月、マリアさんの誕生パーティーで)

 昨年4月3日のこのコラムで、コロナに感染し、一時、呼吸困難になるなど地獄を見た元ロッテのバレンタイン監督の側近で、ナゾの外国人マスコット、Mクラッシュとしても活躍したラリー・ロッカさんのことを書いた。
 転んでもタダでは起きないロッカさんは、回復後、早速、抗体が含まれる血漿(けっしょう)を医療機関に提供して、世の中に貢献。日本でも医療従事者へのワクチン接種が始まったが、コロナによる死者が50万人を超えたアメリカでは高齢者への接種が既に始まっている。53歳のロッカさんは一度、感染、抗体もできているはずだから接種しないという選択肢もあるのではないか、とふと思った。なぜなら、接種するリスクもあるからだ。ロッカさんの「それから」と、ニューヨークの現状を聞くため、連絡を取ってみた。
 ロッカさん、その後、どうですか? ワクチン接種予定は?
 「供給さえあれば、打つよ。打たない選択肢はないよ。5月か、早ければ、4月にも」
 ロッカさんの場合、一度、かかってるから。抗体はできてるんじゃあ?
 「そうなんだけど。その抗体もいつまで保つのか分からないんだよ。あんな苦しみは二度と味わいたくないから、念には念を入れてな。それはそうと、92歳の母親は先週の水曜日に2度の接種を完了したばかりだよ」
 そうでしたか!? 副反応の方は?
 「1カ月前に1度目の接種をしてね。2度目の方が副反応がひどくなる場合があるという話だったんだ。まあ、彼女はタフだから。強いから。今のところ、マイルドな副反応はあったけど。一般的なfatigue(疲労)、注射したところの痛み(soreness)、ほんの少し、心臓のドキドキ感(brief episode of a racing heart)があったぐらいだよ」
 アメリカでもワクチン懐疑派はいるでしょ?
 「いるけど、その数はボクの感覚ではしぼんできてると思うよ。でも、辞退する人が多ければ、ボクみたいな50代にも早くワクチンが回ってくるだけだけどね」
 SNSでこんなやりとりをしていたら、ロッカによる、母・マリアさんへの即席インタビュー動画が送られてきた。ロッカさんに「おめでとう。2度目の接種が無事、終わりました。2週間後に95%の免疫ができますよ」と言われたマリアさんは「何も恐れることはないわよ。ワクチンはコロナから守ってくれるのよ。ステイホームなんて不健康。早く、旅行に行きたいわ。また、日本にも行きたいわ。京都、大阪、それに、姫路城…」とほほ笑んだ。
 マリアさんはかくしゃくとしていた。過去に4度、日本を訪れている。コロナ収束後は、5度目の来日を画策しているそうだ。活動的なおばあちゃんは自粛にウンザリしている様子。恐れない人生、人生の喜びを存分に享受しようという前向きな姿勢に刺激を受けた私。
 接種時の動画も送られてきたが、実にアッケラカン。ネットなどを見ると、ワクチン接種でごくまれに重篤な副反応もあるようだが、92歳の高齢で、コロナ感染で重症化するリスク、ワクチンによる副反応のリスクを天秤にかけて、接種を選択したのだろう。リスクゼロの人生はない。
 最近、私は会う人ごとに「コロナワクチンを接種するか?」とあいさつがわりに聞いている。若くて、持病がなくても「必ず、受けたい」という人もいる。毎朝、ランニング欠かさない元気印の50代の男性は「医療従事者、持病のある人、高齢者などリスクのある人が受けるもの。オレには関係ない」と言い切った。「どうしようか、迷ってる」という人も結構、いる。年齢、性別、健康状態、さらに人生観の違い。医学の進歩を信じる人。ワクチンを待ち望んでいる人もいる一方、あくまで自然免疫を信じる人もいる。人、それぞれ、驚くほど、千差万別である。
 そう言えば、72歳のスガさんは順番が来たら受けるとニュースで言ってたな。コロナも怖い、ワクチンもなんとなく怖い、心配性な58歳の私。ワクチンが回ってくるのはまだ先なので、マスク装着、手洗い、うがい励行、3密を避けながら、考えたい。
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