農家のリアル ぶっちゃけ 能美の竹本さん ポッドキャスト配信

2021年2月24日 05時00分 (2月24日 10時16分更新)
職場でポッドキャストの番組を収録する竹本彰吾さん=能美市牛島町で

職場でポッドキャストの番組を収録する竹本彰吾さん=能美市牛島町で

  • 職場でポッドキャストの番組を収録する竹本彰吾さん=能美市牛島町で
  • Apple Podcastのアプリで見つかる農業関係の番組一覧。「青いTシャツ24時」が竹本さんの番組

「関心持ち、就農する若者増やしたい」

 能美市牛島町の有限会社たけもと農場の竹本彰吾社長(37)が、インターネットの音声メディア「ポッドキャスト」で自身の経験や考えを発信し続けている。多忙な業務の合間を縫って、昨年七月から週一、二回のペースで番組を配信しており、「農業に関心を持つ若者が増えるよう、農家や経営者としての本音をさらけ出していきたい」と熱く語る。 (平井剛)
 竹本さんが開設した番組は「青いTシャツ24時」。青は会社のシンボルカラーで、Tシャツは普段から愛用し、「24時」には農業の良い面も悪い面も全てをオープンにする番組のコンセプトをにじませた。
 初回の昨年七月十八日の配信で「農業を『なりたい職業ナンバーワン』にするべく、経験や考えを発信していきます」と宣言。大学卒業後に就農したいきさつや、インターネット販売を始めた当初の苦労など、具体的な数字も交えながら包み隠さず語っている。
 竹本さんは「気軽に聴いてもらえるよう、雑談のようなフリートーク感覚でしゃべっている。仕事の息抜きになるし、自分の刺激にもなる」と話す。
 番組一本の配信時間はおおむね五〜三十分。開始当初は一人で話していたが、書籍「東大卒、農家の右腕になる。」を執筆したファームサイド社長の佐川友彦さんを十一回目でゲストに迎えてからは、対談番組に転換。全国の農業関係の知人とオンラインで結んでトークを繰り広げている。
 これまでに四十一回配信した。開始当初は二十人ほどだったリスナーも、今では三百二十人余に増えた。「もともと農家は仕事中にラジオを聴くことが多く、ポッドキャストはラジオに近いメディア。なじみやすいと思う」と語る。
 竹本さん自身も配信を始めたのは、三年前、福岡市の若手農家三人が運営する番組「ノウカノタネ」を聴いたのがきっかけだ。当時は全国農業青年クラブ連絡協議会の会長だったこともあり、「自分も要職にある立場上、情報発信に努めないといけない。農業のリアルな現場やあるべき姿を示していく必要がある」と痛感したという。
 数多くのリスナーを抱える同番組を手本とし、専門的な話に偏らず、万人受けする内容となるよう心掛けてきた。YouTubeと違い、どれだけリスナーが増えても自身の収入にはつながらないが、それでも農業の未来のために発信し続けていく。
 竹本さんは「農業には『きつい』とか『大変』とか悲観的なイメージを持つ人が多いと思うが、まだまだ夢も希望も未来もあることを知ってほしい。自分の番組を入り口にして、就農する若者が一人でも現れたらうれしい」と語る。

【メモ】ポッドキャスト アップル社のポータブルマルチメディアプレーヤーのiPod(アイポッド)と、ブロードキャスト(放送)を組み合わせた造語。スマートフォンなどで好きな時に好きな場所で聴くことができ、自分が作った番組もウェブで公開できる。
 番組はApple PodcastやSpotifyなどのアプリやサイトから探せる。利用シェア世界一のApple Podcastには、農業関係の番組を集めたコーナー「農系ポッドキャスト」があり、竹本さんの番組「青いTシャツ24時」も登録されている。過去の配信番組は全て聴ける。


関連キーワード

PR情報