【石川】時短の夜 片町明暗 軒並み閉店 人通りまばら

2021年2月23日 05時00分 (2月23日 10時54分更新)
午後9時までの営業時間短縮を要請され、早々と店じまいをする飲食店=22日午後8時37分、金沢市木倉町で

午後9時までの営業時間短縮を要請され、早々と店じまいをする飲食店=22日午後8時37分、金沢市木倉町で

  • 午後9時までの営業時間短縮を要請され、早々と店じまいをする飲食店=22日午後8時37分、金沢市木倉町で

「協力金より営業」店舗も

 金沢市片町地区の飲食店を対象に二十二日夜から始まった営業時間の短縮要請。午後九時を前に、ほとんどの店が看板の明かりを落とした。人通りがまばらになる一方、時短要請に応じず、営業を続ける店もあった。(榊原大騎、堀井聡子、戎野文菜、高橋雪花)
 「いまの売り上げとてんびんにかければ、協力金をもらえるのは助かる」。要請に応じた木倉町の焼き肉店「ホルモンまる」の店主、多川雄一郎さんはつぶやいた。この日、午後七時四十分に来店した客は、時短を知って引き返したという。
 片町のラーメン居酒屋「吟座(ぎんざ)Fou−Fou(フーフー)」は、午後七時から深夜三時までの営業時間を、午前十一時半から午後九時までに変えた。この日の客は十人ほど。広い店内にはわずかな客の笑い声が小さく響いていた。
 店長の大竹勝行さん(46)は、売り上げが昨年のこの時期と比べて八〜九割減ったといい「片町だけ時短要請が出たので、みんなに嫌われるのではないか、客が戻ってこないんじゃないか」と不安は募るばかりだ。
 一方、時短要請に応じない店も。片町のホストクラブでは、通常通り午後七時〜午前零時まで営業。検温や消毒を済ませた女性客たちを、ホストが笑顔で迎えていた。笑い声が上がるボックス席で、マスクを着けた人はいなかった。
 店が抱えるホストは約二十人。家賃だけで月八十万円かかり、一日当たり四万円の協力金では人件費もまかなえない。男性社長(31)は「だったら営業した方がいい」と言い切る。「クラスターが出たのは明け方までやっているところばかり。そこはキャバクラなどで働く女の子が行くからリスクは高い。うちは客層が違うから感染者は出ていない」
 片町交差点近くにある無料案内所では、ホストクラブやキャバクラ、スナック、ラウンジなど、登録する約四十店舗のうち、約十店舗が時短要請に応じず通常通り営業しているとして、客に紹介している。

「区域で区別に疑問」の声

 要請対象区域に隣接する店からは不満の声が漏れる。広坂から柿木畠にかけての飲食店街。「鉄板酒房haru」の北野晴久代表(41)は「こんなにお客が減るなら時短要請の対象区域に入り、協力金をもらえるほうが良かった」。普段は午後六時ごろから来始める客も、この日は午後八時でゼロ。「店を閉めようかと思うレベル。区別されるのは疑問が残る」と話した。

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