TERRA ねっと福井 「心に刻む時間を共に」 

2021年2月23日 05時00分 (2月23日 09時45分更新)

追悼法要のリハーサルを行う僧侶たち=福井市の通安寺で

 3月10日追悼法要 11日には映像配信 

 三月十一日、東日本大震災から十年の節目を迎える。前日の十日には県内の超宗派の宗教者でつくる「TERRA(テラ)ねっと福井」が、福井市西木田四の曹洞宗通安寺で追悼法要を開く。十一日午後二時半ごろからは、法要の映像を配信する予定だ。代表の佐々本尚さん(47)は「震災を心に刻む時間を共にしたい」と呼び掛ける。 (藤共生)

宗教者、宗派超え

 TERRAねっと福井は東日本大震災を機に二〇一二(平成二十四)年、曹洞宗、立正佼成会、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、時宗、キリスト教などの宗教者たちで集まった。以来毎年、三月十一日の前後に追悼法要を開催してきた。今年は感染対策として参列者なしで行い、約十五人の僧侶と牧師が読経する。
 映像配信では法要の様子や福島県、岩手県の僧侶からのビデオメッセージを流す。震災が発生した午後二時四十六分からは、県内各地の寺院をオンラインでつないで「勿忘(わすれな)の鐘」を突く様子を同時中継する。また鯖江市の声楽家・野尻ゆう子さんが復興ソング「花は咲く」を披露する。
 佐々本さんは「この集いを通じて、失われたいのち、大切な人、家、故郷を失った悲しみ、そして人の世のはかなさに思いをはせ、心に刻む時間を共にしたいと願っている」と話した。
 映像配信はホームページから。「TERRAねっと福井」で検索。

「勿忘の鐘」への参加を呼びかけるTERRAねっと福井メンバーの僧侶=福井市の長慶寺で

 14時46分「勿忘わすれなの鐘」を 寺院や教会に呼び掛け

 「TERRAねっと福井」は県内寺院や教会に対して、東日本大震災が発生した時間の三月十一日午後二時四十六分に鐘を突くことを呼び掛けている。「勿忘(わすれな)の鐘」と呼ばれる行事で、震災後に全国各地へ広がった。
 「勿忘の鐘」は、津波で本堂が全壊した岩手県陸前高田市の真宗大谷派本稱寺の住職・佐々木隆道さんが、視察に訪れた人の問い掛けに「忘れないでください。それが一番の願いです」と答えたことに始まる。二〇一二年三月から同派仙台教区が、全国の寺院に呼び掛けてきた。
 TERRAねっと福井は十周年の追悼法要を迎えるにあたり、この行事を呼び掛けることにした。代表の佐々本尚さんは「人々から震災の記憶は徐々に失われてきているように感じる。鐘の音が少しでも思い起こすきっかけになれば」と願いを込める。
 鐘は午後二時四十六分に突き始める。回数は決まっておらず、各寺院に任せる。佐々本さんは「うちは門徒さんに集まってもらうことはせず、『心ある人は家で手を合わせてください』と呼び掛けている。方法は各寺の住職にお任せしたい」と話す。
 ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」で参加する寺院をつなぎ、鐘を突く様子を同時中継で配信する予定。参加を希望する寺院は「TERRAねっと福井」のホームページから。 (藤共生)

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