高齢者福祉へ財源確保 名張市予算案
2021年2月23日 05時00分 (2月23日 09時28分更新)
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名張市は二十二日、二〇二一年度当初予算案を発表した。一般会計の総額は二百七十三億四千万円で、過去四半世紀では二〇年度に次ぐ二番目の高額編成になった。新型コロナウイルス感染症による景気低迷の影響で税収減を見込む中、高齢化の進展とともに増加する社会保障費によって厳しい財政運営を強いられた。来月二日開会の市議会三月定例会に提案する。
市の一般財源を投じる新規事業は東京五輪の聖火リレーや地元開催の国体関連経費が目立つのみ。桑山喜士郎財政経営室長は「高齢者福祉をはじめ市民の暮らしに直結する行政サービスの維持に財源を確保した」と苦しい台所事情を打ち明ける。
一般会計の歳出の四割を占める民生費は前年比0・6%増。福祉施設の整備費を減額した一方、介護給付費が六千四百万円、国民健康保険特別会計と介護保険特別会計への繰り出し金が計一億八千五百万円増えた。昨年十月一日現在の市の高齢化率は32・2%。十年前と比べ10ポイント余り上昇し、福祉や介護の需要が年々高まっている。
歳入では三年に一度の固定資産の評価替えの影響も重なり、市税全体で前年比六億五千百万円の減収を見込んだ。
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市は二〇年度一般会計...
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