柳宗理ミュージアム整備 金沢市当初予算案 金沢美大と運営へ

2021年2月23日 05時00分 (2月23日 11時19分更新)
代表作「バタフライスツール」の初期の試作品=金沢市役所で

代表作「バタフライスツール」の初期の試作品=金沢市役所で

  • 代表作「バタフライスツール」の初期の試作品=金沢市役所で
  • 「柳宗理デザインミュージアム」(仮称)が整備される西町教育研修館=金沢市西町で
 金沢市と金沢美術工芸大(同市小立野)は、日本を代表する工業デザイナーで同大教授を務めた柳宗理(そうり)さん(一九一五〜二〇一一年)の作品や資料を展示する「柳宗理デザインミュージアム」(仮称)を、同市の西町教育研修館に整備する。金沢美大への寄贈が決まった柳さんの作品・資料約六千七百点を管理する。新年度予算案に基本構想策定費三百四十万円を盛り込んだ。 (小佐野慧太)
 新年度にデザイン関係の有識者らでつくる検討会を設置し、建物に必要な機能や運営・活動方針を詰める。金沢美大は同市尾張町に柳宗理記念デザイン研究所を設けているが、手狭なため、同館を新たな受け皿として研究所の機能を引き継ぎ、市と同大が運営する方向で調整する。オープン時期は未定。
 西町教育研修館は市出身の世界的な建築家、故・谷口吉郎が設計し、一九五二(昭和二十七)年に完成した。鉄筋コンクリート造りの地上三階、地下一階建て。検討会は、建物自体に注目してもらえるような工夫も検討する。
 金沢美大は昨年十一月、柳工業デザイン研究会(東京都)から柳さんの作品・資料六千七百一点の寄贈を受けることが決まった。代表作のいす「バタフライスツール」の初期の試作品や、六四年の東京五輪の聖火を運搬したランタン型のコンテナなどが含まれる。翌十二月、同大は市に保管、展示のための施設の整備を要望していた。
 市企画調整課の高桑宏之課長は「世界的に高く評価されている柳さんの資料をこれだけ持っている地域はほかにない。金沢の文化の厚みをさらに増していける施設になるはず」と話している。

【プロフィール】やなぎ・そうり=民芸運動を起こした思想家柳宗悦(むねよし)の長男として東京都で生まれた。東京美術学校(現東京芸術大)洋画科卒業後、1953年に柳工業デザイン研究会を設立。56年に金沢美術工芸大の教授に就き、約50年にわたって指導した。57年にミラノ・トリエンナーレに招待出品し、金賞受賞。77年、日本民藝(みんげい)館長に就任。2002年、文化功労者に選ばれた。


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