介護保険制度のこれから 鈴木穣・論説委員が聞く
2021年2月22日 05時00分 (2月22日 05時00分更新)
会員限定
高齢期の生活を支える介護保険制度が創設二十年になりました。来年以降、団塊世代が七十五歳を迎え始めます。超高齢社会では介護サービスのあり方がさらに重要になってきました。これまでの制度を振り返り、今後取り組むべき課題は何か、どう解決していけばいいのか。ニッセイ基礎研究所の三原岳主任研究員と考えました。
介護保険制度 介護を家族で抱え込まず社会全体で高齢者の生活を支える「介護の社会化」を目指し2000年4月にスタートした。サービスを利用者自身が選び、介護を受けながらの自立した生活の実現を理念に掲げる。40歳以上が支払う保険料、国と地方の公費、利用者の自己負担で賄う。要介護度に応じて在宅や施設で食事や入浴の介助、リハビリなどを受けられる。
制度超えた連携必要
鈴木 二〇〇〇年度にスタートした介護保険制度は、すっかり定着したように見えます。
三原 映画が好きでよく見ますが、ヘルパーさんや看護師さんが家に来るシーンが見られます。映画は同時代の人の感覚や文化などその時の価値観などを映します。一九八〇年代ぐらいまでは家族介護が当たり前でしたが、今は介護保険の認知度が上がったと感じます。
鈴木 制度が...
関連キーワード
PR情報