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子宮頸がんをなくすために(上) 接種の判断悩む保護者

2019年11月5日 02時00分 (5月27日 04時35分更新)

不安あおる国の“沈黙”

 三重県いなべ市のいなべ総合病院。子宮頸(けい)がんワクチン(HPVワクチン)接種のため、中学三年の女子生徒(15)が母親に付き添われてやってきた。六月下旬のこの日は、三カ月前に続き二度目の接種だ。
 希望者に対し、年に数回HPVワクチンを接種するという産婦人科の川村真奈美医師は「痛さはインフルエンザの予防接種とそんなに変わらないでしょう?」と笑顔で声を掛ける。「できるだけ怖がらせないよう心掛けている」という。

子宮頸がんワクチンを受ける女子生徒=三重県いなべ市のいなべ総合病院で

 日本ではインフルエンザをはじめ、ほとんどの予防接種が皮膚と筋肉の間に薬液を入れる皮下注射だ。しかし、HPVワクチンは筋肉に注射するため、独特の痛みを感じる女性が少なくない。厚生労働省のリーフレットでも、接種後に「疼痛(とうつう)」の副反応が生じる確率は50%以上と説明する。
 生徒の腕に看護師が慣れた手つきで針を刺す。薬液が入りきるまで約五秒。気分が悪くなるといった万が一の事態に備え、生徒は三十分ほど院内で過ごし、帰路に就いた。最後となる三度目は、十二月に予定する。
 子宮頸がんの原因となるウイルスの感染を防ぐHPVワクチンが、無料で受けられる定期接種になったの...

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