本文へ移動

自らは阪神オマリーの宿舎に突撃…立浪臨時コーチがくれる打撃上達のきっかけ 選手に必要な“生かす力”

2021年2月18日 11時46分

このエントリーをはてなブックマークに追加
岡林(右)に打撃指導する立浪臨時コーチ=沖縄・北谷で

岡林(右)に打撃指導する立浪臨時コーチ=沖縄・北谷で

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って「キャンプ編」
 きっかけのかけらは、きっと足元に転がっている。目の前にもぶら下がっている。ただし、それを拾い、たぐり寄せるのは自分しだい。気付かず通り過ぎることもたくさんある。
 立浪臨時コーチの猛烈な指導ぶりを見てきた。間違いなく言えるのは、史上最も熱心な臨時コーチだということだ。この日はついに、隣接するソフトボール場で合宿中のビックカメラの選手にも打撃を教えた。通算2480安打。たくさんの「かけら」を落としてはくれる。しかし、教わっただけで立浪さんにはなれないことも、長い歴史が証明している。
 どうやれば「かけら」を拾えるのか。立浪塾を見ながら、ずっと考えてきた。向上心は全員が持っている。負けん気にもそう大差はないだろう。その差は観察力と行動力、そして取捨選択する力にあるのではないか…。そう思ったのは、立浪さんの経験談を思い出したからだ。
 「間(ま)」と「割れ」が立浪塾のパワーワードだが、打撃で最も重要なのは「タイミング」だと言う。とはいえ投手はずらそうとし、打者は合わせようとする。そのタイミングを手に入れるために、現役時代の立浪さんは平然と敵の懐に飛び込んだ。
 「オマリーって覚えてますか? タイミングがすごく合うんですよ。なんであんなに合うんかと思ってね、名古屋のヒルトンホテルに聞きにいったんです」
 トーマス・オマリー。1990年代に阪神、ヤクルトで、最高出塁率を4度、首位打者を1度獲得したアベレージヒッターだ。立浪さんは名古屋の定宿に押しかけた。SNSで簡単につながれる今とは違う。時に乱闘あり。敵と味方がもっとピリついていた時代だ。オマリーは面食らっただろうが、自分の考えを教えてくれた。立浪さんは必要と思う部分を自分の体内に落とし込んだ。見る。動く。やってみる。あえて捨てる。それでも「つかんだ」と思ったものがその手から消える。バットを置くまでその繰り返し。ちなみに現在のチルドレンで最もタイミングが取れているのは岡林だそうだ。
PR情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ