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クラコン ピアノ入賞 矢賀部さん、上野山君、加藤さん  敦賀、鯖江の小中学生  

2021年2月17日 05時00分 (2月17日 09時52分更新)

 曲と向き合い プロへの一歩

 全国の若手音楽家が集まる第三十回日本クラシック音楽コンクール(クラコン)のピアノ部門で、県内では敦賀市と鯖江市の小中学生三人が入賞した。大会は参加者が自分で曲を設定して披露する自由曲制。三人は難易度の高い曲を選び、鍛錬したテクニックで豊かに表現して審査員の心をつかんだ。好成績を励みに、若きピアニストたちはプロ奏者への夢を膨らませている。 (高野正憲)
 入賞したのは、敦賀市粟野南小六年の矢賀部光夏多(ひなた)さん(12)、同市中央小五年の上野山斡空(まるく)君(11)、鯖江市中央中一年の加藤祈(いのり)さん(13)。昨年十二月の全国大会で、それぞれ小学校高学年女子の部で第四位、同男子の部で第四位、中学校女子の部で第五位に輝いた。
 矢賀部さんは、昨年に続き二度目の挑戦。前回は入賞できず、悔しさを味わった。課題に感じたのは大きな音。一年掛けて、背筋を中心に全身を使った弾き方を体に覚え込ませた。
 選んだ曲は、サン=サーンスのエチュードなど。「花火が上がるようにワクワクする」という音楽を、ホール中に響かせて表現した。リベンジを果たして「心を込めて弾いた大好きな曲を評価してもらいうれしい」。これを弾みに「美しい絵本のような音楽を奏でるピアニスト」を目指す。
 上野山君は、全国レベルの大会で実力を試そうと初めて挑んだ。自由曲はブラジル民話をもとにした「三つの星」。民話に登場する三人の少女が戯れる姿を想像し、「どんな表情をしているだろう」と考えながら曲の表現を深めていった。
 本番は指の動きが細かく難しい第一楽章を乗り切ると、フィナーレに向けて演奏に熱が帯びた。初挑戦での快挙に「まさか入賞できるとは。自信になった」と喜ぶ。「音楽を通じて海外の人とも交流したい」と、今後は英語の勉強にも力を入れるつもりだ。
 加藤さんは二回目の全国大会進出。昨年は緊張でミスをしてしまい、あと一歩で入賞を逃した。雪辱を誓って選んだ自由曲は、プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」。今回はミスをしないように、テンポを遅くするなど緻密な練習を重ねた。
 「本番は練習の時より曲の世界に入り込めた」。緊張を忘れて楽しんで演奏すると、結果はおのずと付いてきた。「ピアノは言葉よりも自分の思いを表現できるから好き。将来はオーケストラと協演したい」と、きょうも鍵盤をたたく。
 クラコンは、一般社団法人日本クラシック音楽協会が主催。ピアノのほか弦楽器や管楽器など、各楽器ごとに年齢別の部門がある。全部門の総応募者数は約一万五千人。ピアノ部門は各都道府県で予選と本選があり、全国大会は東京と大阪で開かれた。審査は点数制で、技術や表現力などを見る。

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