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浜松湖南高の伊東陽華さん 被災地訪問体験生かし、防災訓練リアルに 

2021年2月16日 05時00分 (2月16日 05時02分更新)
訪問研修の成果を学校で発表した時の写真を手にもつ伊東陽華さん=浜松市西区の浜松湖南高で

訪問研修の成果を学校で発表した時の写真を手にもつ伊東陽華さん=浜松市西区の浜松湖南高で

  • 訪問研修の成果を学校で発表した時の写真を手にもつ伊東陽華さん=浜松市西区の浜松湖南高で
  • 多くの子どもが犠牲になった旧大川小で語り部から話を聞く伊東さん(左から2人目)=2019年8月、宮城県石巻市で(静岡県教委提供)
 地域の防災リーダーを育成する県教委の人材育成事業に参加し、二〇一九年八月、三泊四日で岩手、宮城両県を訪問しました。
 南海トラフ地震が発生したとき、東日本大震災の教訓を、私たちの防災に生かせるのではと、参加しました。心理学にも興味があり、心のケアについての知見も広げたいと思いました。
 大震災で小中学生のほとんどが無事に避難し、「釜石の奇跡」として知られる岩手県釜石市の釜石東中の副校長宅に泊まりました。時速三十六キロの車の横を人が走り、津波がどれだけ速いかを体験する防災訓練をしていると聞き、興味深かったです。
 同時に、私たちが普段学校でしている防災訓練は現実味がないと感じました。訓練日を知らされ、みんな集合した状態で避難する。身になっているのかと。
 学校に戻り「防災委員」の新設を提案しました。避難場所に適切に誘導でき、担架や自動体外式除細動器(AED)がある場所を把握している人を、各クラスで一人選出しました。
 二〇年からは抜き打ちで、休み時間など、みんながバラバラになっているタイミングであえて実施しています。行方不明者役や通行できない場所を設け、より現実に近い想定をするようにもなりました。
 研修では、宮城県石巻市の大川小(一八年閉校)に通っていた娘さんを、津波で亡くした親の話も聞きました。並んだ遺体から自分の子を捜す様子など、痛々しく、涙があふれました。
 災害はどこでも起きます。向こうの人が困っていたら、私たちが手を差し伸べる。私たちが困ったら、向こうの人の力を借りる。お互いを思い、助け合う気持ちが大切だと思います。 (取材・山手涼馬)

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