<EYES> エッセイスト 小島慶子さん 教育移住の大冒険

2020年1月16日 02時00分 (5月27日 03時52分更新)
 2014年2月、一家4人でオーストラリアに引っ越しました。2人の息子たちの教育を目的とした、いわゆる教育移住です。私は大黒柱として日本で仕事をする必要があるので、東京に1人暮らし用の部屋を借りて、単身赴任生活です。数週間に1度はオーストラリアに戻り、また日本に働きに出ています。
 といっても、オーストラリアで遊んで暮らせるはずもなく、10日間滞在しても1日も外に出ない時もあります。ひたすらパソコンに向かい、原稿を書いたりテレビ会議をしたり資料を読んだりして、時には徹夜もするような生活です。
 小学校6年生と3年生からオーストラリアの公立校に通い始めた息子たちは幸い、言葉の壁に悩むこともなく、すっかりなじんでいます。今年2月からは高3と中3ですから、本当に早いものです。
 そもそもなぜ移住しようとしたかというと、夫が仕事を辞め「ピンチをチャンスと考えよう」と思ったからです。世帯収入が大幅に減ったのは大きな不安要因でしたが、一方で共働きではなくなったので、私さえ往復できれば、東京以外の場所での育児が可能であることに気づきました。
 豊かな自然と語学教育の充実、多様性豊かなコミュニティーという3本柱で移住先を考えるうち、国内から海外に目が向き、私が生まれてから3歳まで暮らしていたオーストラリアのパースを思い付きました。
 パースは留学先としても人気の街。調べてみたら、やってできないこともなさそうです。よし、1年で帰ってきてもいいから、挑戦してみよう! そうして乗り出した一家での大冒険。環境を変えて初めて見えてきた教育に関する課題などを、この連載でみなさんと分かち合えればと思います。

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