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<墜ちた信頼 小林化工混入問題> (下)再生への道険し

2021年2月14日 05時00分 (2月14日 05時00分更新)
県から116日間の業務停止命令が出された小林化工=あわら市矢地で

県から116日間の業務停止命令が出された小林化工=あわら市矢地で

 ずさんな製造実態は、想像をはるかに超えていた。睡眠導入剤成分が混入した薬によって健康被害を招いたことに対し、あわら市の製薬会社「小林化工」が謝罪会見を開いた九日。テレビニュースで会見の様子を見た被害者の一人、岐阜県高山市の女性(55)は「この会社の薬はもう絶対に飲めない」と問題発覚後初めて強い拒否感を覚えた。過ちを許してもいいという気持ちは吹き飛んだ。
 女性は昨年十一月、皮膚病の治療のため、問題の薬を服用。乗用車の運転中に意識を失い、自損事故を起こした。薬の作用は強く、病院で治療を受けた記憶が、家族から知らされるまで抜け落ちていたほどだった。謝罪会見後は事故直後の不安がよみがえり、再び寝付きの悪い日々が続く。全国最長の業務停止命令にも「百十六日間の停止で会社が変わるイメージが湧かない」と懐疑的だ。
 一度地に落ちた信用を回復するのは容易ではない。二〇一六年に厚生労働省から百十日間の業務停止命令を受けた化学及(および)血清療法研究所(化血研、熊本市)は、実質的に解体に至った。
 一六年五月に停止期間が明けた後、六月に内部登用の理事全員が退任した。理事の選任や解任を決議する評議員会のメンバー...

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