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<墜ちた信頼 小林化工混入問題> (上)統制欠いた製造現場

2021年2月11日 05時00分 (2月11日 05時00分更新)
報道陣からの厳しい質問に答える小林社長(右)=県庁で

報道陣からの厳しい質問に答える小林社長(右)=県庁で

 二つの薬の取り違え。あわら市の製薬会社「小林化工」の爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入した問題は、そもそも国から承認されていない違法な工程の中で起きた。同様の違反は、同社が急成長しようとしていた二〇〇五年ごろから常態化。発展の裏で安全を置き去りにしていた同社は、いかにして信用を回復するのか。百十六日間の業務停止命令を招いた経緯をたどり、今後の道筋を探る。
 混入問題は安全への意識を欠き、いくつもの法令違反を積み重ねた果てに明るみに出た。問題を引き起こした原因の象徴とも言えるのが、製造の最前線に立つ従業員への教育体制にある。業務停止命令を出した県の医薬食品・衛生課の辻正宏課長は「現場で作業している人が、承認通りの作り方を認識していたのかは疑問」と言い切った。
 小林化工が国の承認を得ていない手順で製造していた薬は、全製品の三割を超える約百八十製品。混入が起きた薬も含まれ、薬の成形を進めた後、主成分をつぎ足す違反が常態化していた。
 製造責任者の間では「現場フロー」と呼ばれる違法な手順の解説書が存在し、従業員は口頭で手順を教えられていた。会社はこの「裏マニュアル」を示して手順を教えたとい...

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