<EYES> エッセイスト 小島慶子さん 今の試練 教訓にしよう

2020年4月30日 02時00分 (5月27日 03時52分更新)
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を受けて、外出自粛要請が出されている日本。欧米では感染爆発により、医療従事者にも感染者や死者が多発していると報じられていますが、都市封鎖や厳しい外出制限の効果が表れているようです。感染者増加のペースが落ち着きを見せ始め、ピークアウトしたのではないかという見方も出てきました。
 オーストラリアでも早期に厳しい移動制限を講じた効果で、感染者の増加カーブが平らに。爆発的な感染者増加はどうにか抑制できているようです。私の家族が暮らす西オーストラリア州でも、厳しい移動や外出の制限が敷かれています。
 他州から来た人は14日間の隔離。州内での移動は最小限、家族以外で3人以上の集会禁止。外出時は人と1.5メートル以上の距離を取る、原則リモート勤務にする、等々。家族も家にこもっています。
 外に出るのは健康維持のための散歩と食品の買い出しだけ。パースの人々が大好きなビーチも、散歩をするのは構わないのですが、集まって遊ばないよう、警官が見回っています。
 高3と中3の息子たちは今、秋休み中。長男は塾のオンライン授業、次男は学校のサイトに上がっている課題に取り組む毎日です。休み明けの5月からはオンライン授業が行われる予定。でも息子たちはやはり、友達に会いたい、スポーツをしたいと言っています。
 教科の学習はオンラインで事足りるかもしれませんが、子どもの居場所や健康維持には、学校という場が重要だと実感します。息子たちには「この試練を、将来必ず訪れる、次なるパンデミック(世界的大流行)の教訓にしてほしい」と毎日話しています。混乱の中から新しい世界が生まれるのだということも。激しい荒波の底には、希望の種が眠っています。

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