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<芸道まっしぐら> 能楽・観世三郎太、宿命背負い高みへ

2020年5月11日 16時00分 (5月27日 03時48分更新)

観世三郎太

 能楽を大成した観阿弥、世阿弥父子が始祖の観世流を率いる家に生まれ育った。六百年以上その芸を継承し、能楽界最大流派の由緒ある家系。二十六世宗家の観世清和(60)を父に持つ観世三郎太(20)は三歳から宗家に師事し、稽古に励んでいる。大学三年生となり「能は生活の一部。稽古をしないと落ち着かない」と高いプロ意識を持つ。
 能の家に生まれた宿命を幼心に素直に受け入れ、五歳の時に「鞍馬天狗(てんぐ)」で初舞台。小学生のころからは自ら稽古に向かった。十五歳で、初めて面(おもて)を着けて舞う「初面(はつおもて)」の祝いの舞台で能「経正(つねまさ)」のシテ(主役)をつとめた。能楽師にとって成人とみなされる大切な舞台を飾った。「能楽師としてのスタートラインに立ったんだという思いと、今から始まる長い修業の道のりの重圧も感じ、気を引き締めたことを覚えている」と振り返った。
 感傷に浸る間もなく、次の稽古が待っていた。「稽古があるからと友達と遊んでいる途中で抜け出し、いやな思いをしたこともあったが、稽古そのものがつらいと思ったことはない」
 毎日約一時間、宗家の稽古を受けている。しっかり身に付けるため、自習も怠らな...

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