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福井の老舗イタリア復活 三角地帯から移転 変わらぬ洋食の味

2021年2月9日 05時00分 (2月9日 09時42分更新)

新店舗でも変わらぬ味を提供する宮崎又彦さん(左)と妻の典子さん。手にしているのは「イタリアンスパゲティ」=いずれも福井市加茂河原1のイタリアで


 かつてJR福井駅西口に店を構え、通称「三角地帯」の再開発事業のためいったん営業を終えたスパゲティ・ピラフ専門店「イタリア」が八日、福井市加茂河原一で新装開店した。店の場所は変わっても、変わらぬ味と、店主の宮崎又彦さん(78)と妻・典子さん(74)の笑顔が迎えてくれる。又彦さんは「日々の楽しみをお客さんに提供し続けたい」と意気込む。 (籔下千晶)

新装開店した「イタリア」

 再オープン初日となった八日、ランチタイムには開店を待ちわびた客が押し寄せ、十四席と以前よりこぢんまりした店内は満席に。「たくさんのお客さんが店の味を待っててくれたと実感した。続けられて良かった」と又彦さん。典子さんは「なじみのお客さんにまた会えてうれしかった」と話した。
 ミートソースのスパゲティにナポリタン、ミートボールがのったピラフ…。昔ながらの洋食が味わえるイタリア。開店は一九七一(昭和四十六)年。東京からUターンして家業の繊維会社を手伝っていた又彦さんが「手に職をつけたい」と修業して開いた店だった。商業ビル「パル」(現・西武福井店新館)の一号店を経て、七九年七月にユアーズホテルフクイの地下に設けた店舗は約四十年間、地元の人から愛されてきた。
 しかし、ホテルを含む三角地帯で北陸新幹線県内開業に向けた再開発が始まり、イタリアも昨年八月末、閉業を余儀なくされた。営業最終日にはテレビのニュース番組で紹介され、閉店時間まで客が途切れなかったという。

新しい店舗で趣味のハープを演奏する宮崎又彦さん

 「店を続けてほしい」というファンからの要望もあり、又彦さんは新天地での開業を決意。新しい店舗は、もともと所有する土地に建てた。来店客に安心感を持ってもらえるよう、照明器具やメニュー展示用の看板は、以前の店舗からそのまま持ち込んだ。又彦さんの趣味のハープも前と変わらず店内に置かれ、手が空いていれば演奏にも応じる。
 途切れない注文に「きょうは忙しくてしんどかった」と話しながらも、充実感をにじませた又彦さん。「変わらない味を提供することで夢と希望を与えたい」とこれからも厨房(ちゅうぼう)に立ち続ける。
 イタリアは福井市加茂河原一の五の一〇の三。営業時間は午前十一時〜午後二時半、午後五〜八時。木曜定休。(電)0776(35)3828

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