7世紀前半ごろ築造の横穴式石室や土器発掘 西区の石ノ塔古墳

2021年2月9日 05時00分 (2月9日 05時01分更新)
石ノ塔古墳=浜松市西区伊左地町で(浜松市提供)

石ノ塔古墳=浜松市西区伊左地町で(浜松市提供)

  • 石ノ塔古墳=浜松市西区伊左地町で(浜松市提供)
  • 古墳から出土した土器(浜松市提供)
 浜松市は八日、石ノ塔古墳(西区伊左地町)の発掘調査結果の概要を発表した。墳丘の中央部には横穴式石室が確認されたほか、七世紀前半ごろの土器が見つかった。関係者は「当時の様子を探る上での貴重な成果」としている。十三日には調査成果を公開する現地説明会を開く。 (坂本圭佑)
 現場で行われる民間企業の土砂採取事業を前に、市が昨年十二月〜今年三月下旬の日程で調査。市地域遺産センター(北区)によると、土が高く残されていたため、以前から古墳と認識されていたが、発掘調査が行われたことはなく、詳細は分かっていなかった。周辺で他の古墳は確認されておらず、単独で築かれた可能性が高いという。
 墳丘の規模や形は不明だが、直径十五〜十六メートルの円墳と推定。墳丘の中心部には石を組んで造られた横穴式石室が見つかった。石室南側の開口部付近は後世に破壊されているが、石室の天井や壁面、床面は比較的良い状態で残存。埋葬者は特定できなかったが、石室の両側に立柱石がある「疑似両袖(ぎじりょうそで)式」であることなどから、現在の伊佐見地区に勢力のあった有力者の墓と推測できるという。
 石室の入り口付近や古墳周囲の溝からは、七世紀前半ごろの土師(はじ)器や須恵器といった土器が約二十点出土した。石室付近の土器は埋葬時に供えられたものと考えられ、古墳も同時期に造られたと推定。今後の調査でも副葬品の出土が見込まれるという。
 同センターの担当者は「浜名湖の東地域は古墳の数が少なく調査事例も乏しい。この地域を治めた有力者のものとみられ、時代の背景を知る上で貴重な成果だ」と分析している。
 十三日午前十時、午後一、三時から約四十分ずつ、発掘調査現場で現地説明会が開かれる。古墳の墳丘や石室、出土品の見学や解説がある。申し込み不要。(問)市地域遺産センター=053(542)3660

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