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中日釣ペン 金森直治さん死去 釣り史研究の第一人者

2021年2月6日 10時36分

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中日新聞社来訪時の金森直治さん(2012年9月)

中日新聞社来訪時の金森直治さん(2012年9月)

  • 中日新聞社来訪時の金森直治さん(2012年9月)
  • 「FJC賞」の表彰状を手に。左は鈴木康友会長(2014年3月)
 日本の釣り史研究の第一人者で世界的な釣りの浮世絵コレクターとしても知られる中日釣ペンの金森直治(かなもり・なおじ)さんが2日午後6時17分、肺水腫のため名古屋市内の病院で死去した。90歳。葬儀は釣り関係者らが参列して営まれた。喪主は長男の靖彦さん(やすひこ)さん。
 1930年12月26日、名古屋市生まれ。少年時代から釣り好きで、家業の度量衡店を継ぐかたわら、戦後はイシダイ釣りに熱中。名古屋しおざいくらぶで活躍した。
 64年、中日スポーツに釣行記の投稿を始め、翌65年には月刊誌「関西のつり」(2016年5月号で休刊)で連載開始。中日スポーツでも78年からコラムを連載し、そのタイトルは「釣り一句」から「魚眼レンズ」まで8つに及び、計1117回を数えた。
 釣り史研究に造詣が深く、資料集めから始まった古今の文献などへの興味は、釣りの浮世絵収集のきっかけに。その質量は国内随一で「金森コレクション」と呼ばれた。
 偉大だったのは、それらが後世散逸せぬよう手を打たれたこと。戦前の釣り風景絵はがきなど5000点超は福岡市博物館、釣り書籍など8000点超は中京大学にそれぞれ17年に寄贈した。
 14年には釣り文化に対する長年の功績が認められ、日本釣りジャーナリスト協議会(FJC)から表彰された。俳歴も長く、俳句は名門「白露」創刊同人。
▼お悔やみの声続々
 ▽FJC・鈴木康友会長 「金森先生は釣り界では数少ない教養人。粋な人で神田神保町にある弊社つり人社にお越しの際は古本屋巡りをしてから来られたものです。先生は釣りの浮世絵を集めるだけでなく、その全てに解説を付けられた。それが釣り界には何より貴重な財産となりました」
 ▽三重大・上野隆二名誉教授 「印象に残っているのは16年前、私が大学で『釣魚の科学』という一般教養科目を企画した時、関西釣り界重鎮の來田仁成さん(故人)らと教壇に立っていただいた時のお姿。金森先生には釣り史の講義をお願いしました。その後、私が俳句を通し日本語の素晴らしさを知り得たのも先生の導きでした」
 ▽中京大スポーツ科学部・來田享子教授 「釣りを文化として捉え、それを後世に-という思いを持たれた金森さん。それが中京大への釣り書籍寄贈につながったことは尊敬しかありません。私の父(仁成さん)もそうでしたが、釣り文化を伝える人が1人また1人といなくなり残念です」
 ▽JOFI東海・松岡隆春会長 「人生最高の師を失い、ぼうぜん自失の心境です。東海中学・高校の先輩でもある金森先生には、公認釣りインストラクター活動、記事投稿、俳句などさまざまな分野で30年間、本当にお世話になりました」

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