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<くらしの中から考える>バレンタインデー

2021年2月5日 12時12分 (2月5日 12時43分更新)

ローマの伝説由来の習慣…大切な人との絆 確認


チョコは日本だけに定着…食品ロス 生まれがち

 14日はバレンタインデー。百貨店やスーパーには、おしゃれでおいしそうなチョコレートが並んでいますね。好きな人にチョコを贈る日というだけでなく、友達や家族に日頃の感謝を伝える機会と捉えている人も多いようです。一方で、「自分には関係ない」と感じている人も。皆さんは、このイベントをどう思いますか。(吉田瑠里)
 バレンタインデーはもともとヨーロッパの行事だ。関西大名誉教授の浜本隆志さんによると、三世紀の古代ローマ時代、キリスト教のバレンタイン司祭が皇帝の命令に背いて兵士たちの結婚式を内緒で行い、二月十四日に処刑されたとの伝説に由来。欧米では、この日を「愛の日」として、男女が互いに手紙や菓子、花などを贈り合うようになった。
 日本では戦後、製菓会社が「女性が男性にチョコレートを贈り、愛を告白する日」と宣伝し、一九七〇年代に恒例イベントとして定着した。「当時は、女性から告白するのははしたないという古風な恋愛観があった」と浜本さん。バレンタインデーは「堂々と告白できる特別な日」というイメージが強かったようだ。
 一方、男性から女性にプレゼントをする「ホワイトデー」は日本生まれのイベント。「贈り物にはお返しをする」という日本古来の習慣にちなみ、菓子業界が八〇年前後に提案した。その後、職場で配る「義理チョコ」が登場。最近では、友達と渡し合う「友チョコ」が増えている。
 LINEリサーチが昨年一月、女性二千七十四人に、バレンタインデーにチョコなどを贈る相手を聞いたところ、十代の回答は「女友達」「父親・母親」「兄弟姉妹」の順に多く、「自分」と答えた人も22%いた。二十代は「恋人」、三十代と四十代以上では「夫・パートナー」が一位だった。
 「女性から男性に」が一般的だったバレンタインデーも、時代とともに形を変え、今では性別も年齢も関係なく、自由にプレゼントをするイベントになってきた。「贈り物には、人と人との絆を確認する意味もある」と浜本さん。「日頃の愛情や感謝を伝える日として、チョコを贈る対象が広がった」と言う。
 一方で、食べ物を無駄にする食品ロスが増える心配もある。二〇一九年の家計調査では、チョコレートへの支出額は二月が最も多く、十四日を境に急減した。食品ロス問題に詳しい愛知工業大教授の小林富雄さんは「メーカーはイベント直前に欠品できないため、多めに作りがち。翌日以降、多数の返品、廃棄が生まれる」と指摘。「必ずしも、特定の日に特定の物を贈らなくてもいいのでは」と問い掛ける。
 十四日じゃなくても、チョコじゃなくても、笑顔で渡されたらうれしいだろう。「大切なのは、その人に贈りたいという気持ち。イベントに振り回されて、気持ちがこもっていないチョコをあげても、相手との関係は良くならない。自分の気持ちをしっかり見つめて」と話す。

みなさんの意見を送ってください

 今年のバレンタインデーはどんなふうに過ごしますか。皆さんの意見を送ってください。紙面で紹介したお子さんの中から抽選で図書カードをプレゼント。応募は〒460 8511 中日新聞(東京新聞)生活部「学ぶ」係=ファクス052(222)5284、メール=seikatu@chunichi.co.jp=へ。ここから、ワークシート兼応募用紙もダウンロードできます。18日締め切り。

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