本文へ移動

生命線の音響、50年ぶり一新へ 福井のミニシアター、CFで資金募る

2021年2月2日 05時01分 (2月2日 12時57分更新)
音響設備の更新に向け、支援を呼び掛ける根岸輝尚館主=福井市順化1のメトロ劇場で

音響設備の更新に向け、支援を呼び掛ける根岸輝尚館主=福井市順化1のメトロ劇場で

 福井市順化一のミニシアター「メトロ劇場」が、約五十年ぶりに音響設備を一新することを決め、クラウドファンディング(CF)で資金の一部を募っている。「音」は、先代館主の根岸義明さんが、二〇一六(平成二十八)年に六十八歳で急逝するまでこだわり続けた劇場の生命線。コロナ禍で娯楽の価値が揺らぐ中、長男で現館主の輝尚(てるひさ)さん(44)が「戻ってきたお客さんをつかんで離さない劇場にしたい」と大規模改修に踏み切った。 (浅井貴司)
 東京で証券会社に勤務しつつ、休日に福井との間を往復する四代目館主。何十億という金が目まぐるしく動く金融業界を知るだけに、生前の父の仕事ぶりは「努力に見合うリターンがあまりに少ないのではないか」と感じていたという。
 義明さんの仕事場は、主に映写室だった。戦争映画で爆撃の低い音を明瞭に表現しようとすると、他の音域がひずむ。全体の音量を上げれば、高音の叫び声が聞こえづらい。都会の映画館では七方向から音が聞こえる時代に、メトロ劇場は四方向。重低音を鳴らす機器もない中、作品ごとに音のバランスを調整する手間でカバーしてきた。
 義明さんは一六年秋、ラジオ出演中に倒れ、亡くなった。...

中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。

※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。

記者へのメッセージポストへの投稿はこちらから

関連キーワード

PR情報

福井の新着

記事一覧